01 Expert Pitch #18

世界で最も影響力のあるTechイベント『CESの歩き方』


01 Expert Pitch #18

世界で最も影響力のあるTechイベント『CESの歩き方』


2022.12.27 TUE 12:00-13:00 JST
アクティブビジョン株式会社 代表取締役 川端 康夫氏
コロナ禍でオンラインやハイブリッドでの開催となっていたCESも、2023年は1月6日から米国ラスベカスにて本格的なリアルイベントとして開催されます。 今回の無料ウェビナーでは、CESに10年以上毎年参加し、CESを熟知したアクティブビジョン株式会社 代表取締役 川端 康夫氏をお迎えして、CESの歩き方、2023年の見どころなどについて詳しく解説していただきます。

▼ こんな方にオススメ

  • CESに効率よく参加したい方
  • グローバルな情報収集のノウハウを知りたい方
  • 世界における最新のスタートアップの取組み状況と未来を知りたい方

川端 康夫氏:
アクティブビジョン株式会社 代表取締役、SINEORA, Japan Representative
1992年電通に入社。 長らく営業部門にて電器メーカーや通信系の企業、NGO/ NPO等を担当。その後KDDIへ出向し、 新規事業立ち上げやベンチャー投資・育成に関わる。 2013年には英国のタクシーサービス企業Hailo(ヘイロー 現・myTaxi)へ、 KDDIオープンイノベーションファンドからの投資を担当すると ともに日本法人のCOOとして国内の事業を立上げた。 KDDIにて5年間余り勤務した後に独立し、 2017年にアクティブビジョン株式会社を設立。大企業とスタートアップ双方の事業開発のサポートを行う。
近年は、フレンチテックを中心とした欧州スタートアップの日本進出(インバウンド)とともに、日本のスタートアップのアフリカ進出(アウトバウンド)を重点的にサポートしている。

シバタナオキ氏:特別ゲスト
元・楽天株式会社執行役員、東京大学工学系研究科助教、スタンフォード大学客員研究員。東京大学工学系研究科博士課程修了(工学博士、技術経営学専攻)。スタートアップ(AppGrooves / SearchMan)を経営する傍ら「決算が読めるようになるノート」(https://irnote.com/)を連載(現在はイード社に事業譲渡)。経営者やビジネスパーソン、技術者などに向けて決算分析の独自ノウハウを伝授している。2017年7月に書籍『MBAより簡単で英語より大切な決算を読む習慣』を発刊。

小川:皆さま、こんにちは。お待たせいたしました。あっという間に年末となりましたが、本日はご参加いただきまして誠にありがとうございます。

それでは、12時になりましたので、01 Expert Pitch第18回を始めてまいります。「シリコンバレー発!世界のエキスパートが最新情報を日本語で解説!」ということで、本日は「世界で最も影響力のあるTechイベント『CESの歩き方』」をお送りいたします。さて、今回はアクティブビジョン株式会社 代表取締役 川端康夫さんをエキスパートとしてお迎えしております。川端さん、本日はどうぞよろしくお願いいたします。

川端:よろしくお願いします。

小川:また、本日は特別ゲストとしてシバタナオキさんにもご参加いただきます。シバタさん、どうぞよろしくお願いいたします。

シバタ:よろしくお願いします。私は「楽しそうなので参加してもいいですか?」とお願いして、どちらかと言うと視聴者の皆さんと同じ側で、川端さんと傍島さんに質問させていただく立場で参加できればなと思います。よろしくお願いします。

小川:よろしくお願いいたします。本日は、シバタさんはシリコンバレーにいらっしゃって、川端さんは東京にいらっしゃるのですよね。どうぞよろしくお願いいたします。

そして、本イベントの主催者であります、Tomorrow Access Founder&CEOの傍島さん、本日もどうぞよろしくお願いいたします。

傍島:よろしくお願いします。

小川:そして、私は本日のナビゲーターを務めてまいります、フリーアナウンサーの小川りかこと申します。どうぞよろしくお願いいたします。

さて、本日は主催者のTomorrow Accessから『CESかんたんガイドブック~2023年版~』の緊急販売についてご案内がございます。詳細はウェビナーの最後にご説明させていただきますが、本イベントにご登録いただいた皆さまには特別割引クーポンのご案内もございますので、ぜひ最後までご視聴いただければと思います。よろしくお願いいたします。

早速ですが傍島さん、この01 Exert Pitchイベントの狙いなどを少しお話いただけますでしょうか。

01 Expert Pitchとは?

傍島:はい。あらためまして、Tomorrow Accessの傍島と申します。よろしくお願いいたします。

小川:お願いいたします。

傍島:今日は423名のご登録をいただいて、非常にびっくりしているのですけれども。

小川:すごいですね!

傍島:歴代2位の登録者数で、実は歴代1位は、今ここにいらっしゃるシバタさんの『Web3』の回で、去年実施したのが640名というのがあるのですけれども、それに次ぐ420名ということで、たくさんのご登録ありがとうございます。

小川:ありがとうございます。

傍島:この01 Expert Pitchは、昨年から始めてもう1年半強になりますが、狙いとしては3つあります。まず、1つ目は、日本とアメリカの情報格差の解消ということで、非常に多くの日本の企業の方から、シリコンバレーの情報を教えてくださいとか、世界の情報を教えてくださいというお声をたくさんいただきます。そういった声に迅速に対応したいということで、日本とアメリカの情報格差を埋めたいというのが狙いの1つ目になります。

2つ目は、正しい情報をお届けしたいということで、いろいろな情報が日本に届いていると思いますが、アメリカのほうで同じ情報を見ていても、感じる温度感と伝わっている温度感が違うなと感じることがあります。ですので、今回ご登壇いただいている川端さんやシバタさんのように、エキスパートの方に来ていただいて、新しい情報をきちんと正確にお伝えしようというのが2つ目の狙いです。

3つ目は、日本語での解説ということで、英語の情報をたくさん調べることはもちろん可能なのですが、やはり大変ですので、きちんと日本語で解説したいという、この3つの狙いを持って、このウェビナーを運営しております。

今日も本当に非常にたくさんの方、もうすでに200人近くの方にご参加いただいているような状況ですので、年明け早々行われるCESということで、後ほど話にもありますが、やはり知っている知らないでは全然効率が違うなと感じましたので、ぜひ行かれる方はもちろん、行けない方もCESのことをきちんと理解していただいて、今後の皆さんのお役に立てればと思っています。本日はよろしくお願いいたします。

小川:よろしくお願いいたします。本日のイベントは皆さまからのご質問を随時受け付けて進行を進めてまいります。参加者の皆さまぜひ、川端さんにご質問のある方は、Zoom画面の下にございます、Q&Aボタンからご質問をお寄せください。随時、私のほうで拾ってまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

視聴者アンケート:「CES2023に参加しますか?」

傍島:小川さん、早速ですけれども。

小川:そうですよね。まずはちょっと皆さんにお聞きしたいことがありますよね。

傍島:今日せっかく出てきていただいているので、質問のほうをしたいなと思いますが、今、質問は出ていますかね。

小川:はい、出ております。

傍島:来年、年明けのCESに参加する方が何人いらっしゃるかというのを、今、投票で押していただいて。

小川:気になりますね。

傍島:ちょっと今、画面に出ているのですが、驚きの数字が見えておりますので、もう少々お待ちください。あと5秒…、10秒ぐらいお待ちしますかね。

小川:はい。皆さま、ぜひお願いいたします。

傍島:一旦、では、だいだい揃いましたので、共有をいたします。

小川:お願いいたします。

傍島:画面見えていますか。

小川:おおーっ。見えています。「はい」が76%、「いいえ」が24%ということで、ダントツ「はい」の方がやはりご参加いただいているということですね。

傍島:そうですね。125名の方が「はい」ということですね。もう1つやってみたいと思います。今、出たかな…。もう1つ。では、「これまで何度参加したことがありますか」というものも、今、投票を入れてみました。

小川:はい。皆さま、投票をお願いいたします。

傍島:今回初めて参加する方は0回、なしのほうに入れていただいて、どんな数字が出るかを見てみたいと思います。あと5秒ぐらいお待ちしたいと思います。では、投票を閉じて、結果を出しました。

小川:「なし」が74%、「1回~5回」が20%、「6回~9回」が4%、そして、なんと「10回以上」という方も3%いらっしゃいました。

傍島:すごいですね。

小川:すごいですね。

傍島:今回初めての方もいらっしゃったので、「参加します」という方で「なし」が多いので、結構初めての方が多いかもしれないですね。

小川:そうですね。ますます、皆さん、川端さんのお話を早くお聞きになりたいという感じだと思うのですけれども。それでは、まずは川端さん、簡単に自己紹介からお願いしてもよろしいでしょうか。

川端 康夫氏プロフィール

川端:ありがとうございます。あらためまして、皆さま、こんにちは。川端康夫と申します。スライドのところに自己紹介があるので、画面共有をしながら進めさせていただきたいと思います。

小川:はい、お願いいたします。

川端:では、最初に自己紹介ということでございまして、「あなた誰?」という方が多いと思いますので。(笑)私は実は20年近く…、20年以上かな、もちろん抜けている年もありますが、CESに最初に行ったのはおそらく2001年、2002年ぐらいだったと思います。まだモノレールが通っていなかったときです。それでベラージオという割と有名なホテルが今ありますが、あれが開業したばかり、あれは1998年か何かですね、できたのが。そのぐらいからCESに行っています。

ただ、最後の、これは下のほうに書いてあるのですが、実はなぜCESに行っているかという理由はどんどん変わっていまして。最初は、私は当時、広告会社にいまして、そこの家電メーカーの担当でした。それで、いわゆる展示会やマーケティングの担当でした。それで行き始めて。その後、携帯電話のメーカーさん、端末メーカーさんのマーケティング担当、特に海外マーケティングをほぼ任されていたような時代がありまして、その理由でCESに行くようになりました。

その後は通信会社に移動して、それで通信のこともありますが、スタートアップという視点で見るようになってということで、大きくは3つぐらいの理由というか、段階を踏んで、それぞれオーバーラップしているのですが、行くというかたちになってきています。これはわりとそのままCESの発展の歴史とも被るかなということで、このあとお話しますけれども、そんなわけでCESには長く行かせていただいています。これ以外にも、海外展示会には結構いろいろと見に行っているというような時期の長い、そんな経歴でございます。

CES2023実施概要

では早速ですが、今年の実施概要です。これはパッと終わらせようと思います。ちなみに、私の友人で「ハブチン」とみんなは言っているのですが、羽淵さんという人が「今のセミナーは皆さんの興味を喚起して、それで調べてもらうのは各参加者の方にしてもらえば良い」ということを彼が最近言っていまして、確かにその通りだなと思います。彼は最近1枚のスライドで1時間でも話していると言うのですが、さすがに今回それはできなかったので幾つかに分かれていますが、気になったところはどんどん調べていただければと思っております。

今年は会期が4日間です。去年は実は1日急に短縮されて3日間しかありませんでしたが、今年は4日間に戻ります。場所はLVCC等ということで、あとで出てきますけれども、大きくは3つのエリアです。今日のご参加者の方にはおそらく2つのエリアがフォーカスになると思います。出展社数は、去年は2,300社だったそうですが、今年は公式サイトでは3,000社という書き方がありました。だから、去年よりは復活すると思います。ただ、2020年、コロナ前の最後のリアル開催のときには4,400社でしたので、そこまでにはやはりまだ回復していないというところです。来場者数が今年は何人ぐらいになるかというのは非常に興味のあるところです。ちなみに去年は4万人だったそうです。コロナ前の最後のリアル開催の2020年は17万人という非常に大きな規模の展示会です。

傍島:多かったですね。すごかったですものね。

川端:そうですね。だいたい傍島さんとはCESで会うという感じで年中行事になっていた感じです。

傍島:現地で。(笑)

小川:いいですね。(笑)

川端:そういうことで、さて、今年はどうなるでしょうというところでございます。

早速ですが、先ほどのアンケートを見ても、まだ行かれたことがない、今回初めてだという方も非常に多いということなので、少しエキスパートの方、もう何回も行っている方には「そんなの知っているよ」ということばかりかもしれませんが、そういうことでベーシックなところからお話したいと思います。

歩き方のヒント1:歴史

川端:CESというのは、もともとConsumer Electronics Showです。「今はもうConsumer Electronics Showと言っては駄目だ」と主催者言っています。「CESはCESだ」と言っているのですが、なかなか徹底されていなかったりします。

傍島:知りませんでした。そうなのですね。

川端:知らないですか。これはメディア向けに何年か前からです。「CESはCESであって、Consumer Electronics Showではない。だから、メディア上でもCESでConsumer Electronics Showと書くな」というのを主催者がメディアに出しています。ですから、CESはもうConsumer Electronics Showではありません。今、主催者もCTA、Consumer Technology Associationです。でも、これはConsumer Electronics Showのときには、Consumer Electronics Associationでした。だから、CTAではなくて、CEAだったのです。ですから、主催者も名前が変わり、展示会の名前も略称が正式名称になりということで、どんどん変わっていっているのです。要は、家電ショーからだんだんいわゆるテクノロジーのところにフォーカスをし、それからスタートアップにも広がりというようなことです。例えば自動車メーカーはもともとCESには関係ありませんでした。ところが、今では自動車メーカーは出展の1つの大きな柱になっています。確か、私が行き始めた頃にはCESのためのラスベガス直行便はありませんでしたが、2020年は、アメリカ系の航空会社が中心ですけれども、各社がラスベガス直行便を飛ばしていました。やはりCESに行く人は増えていると思います。それはそれだけCESがカバーしている業界が増えたからということだと思います。そうやってどんどん広がっていっている、そういう中にあるということは1つポイントになると思います。

ただ、やはり私が見ていると、家電中心というところがまだ色濃く残っているというのは思うところです。LVCCのCentral Hallというのがいわゆる家電の主要なメンバー、今でもLGやサムスン、ソニー、パナソニック、そういった会社が出しているのはLVCCのCentral Hallで、やはりここが話題の中心と言っていいのかなと思います。スタートアップを見ていると、どうしてもかつてのSands Expo、今はVenetian Expoになったところですね、そこが中心であるかのように思うかもしれないのですが、CES全体としてはやはりLVCC Centralが1つの中心というかたちで組み立てられていて、その構図は変わっていないという気はします。

LVCC Centralにもスタートアップが出ていたりします。2020年でしたか、デルタ航空がLVCC Centralに出しました。これはかなりエポックメーキングというか、皆さんの関心を強く引きましたが、このときにもスタートアップと組んでこんなことをするよというのを展示していました。そういうことで言うと、スタートアップを見たいと思っても、LVCC CentralやNorth Hall、あるいは新しくできたWest、そこは見ておく必要はあると思います。

そして、大手スタートアップと言うのが良いか分かりませんが、いわゆるGAFAの一角であるGoogleはVenetian Expoにはいません。Microsoftもそうではありません。MicrosoftはもともとずっとLVCC Centralにいたと思いますが、そういうことでVenetian Expoだけ見ていればいいということではないですよということで、スタートアップに関心がある方も広く見ていただければと思います。これが1つ目のヒントです。

傍島:広いですからね。広過ぎますから、だいたいどこにあるかというのは見ておかないと、本当にわけが分からないですよね。

川端:そうです。まず、ここを掴んでいかないと、逆にすごく時間を消耗してしまうというか、無駄にしてしまう可能性がありますので、このあとお話する見取り図のところもうまく使いながら活用していただきたいと思っています。

これはちなみに2008年の頃のソニーの展示です。BRAVIAというのが出てきていた頃です。

傍島:懐かしいです。

川端:この辺、懐かしいですよね。ソニーのブースは昔からLVCC Centralの一番奥にあるところという、そこは変わらないです。ただ、展示内容はどんどん変わって今は車を展示するようになったりしていますが、そういうふうに変わってきているということです。

それから、サムスンです。これは2009年ですが、MP3プレイヤーというのは時代を感じてしまうわけですが、あと、下の真ん中辺りにデジカメが写っているのが分かるでしょうか。こういう展示が2009年の目玉と言いますか、主力の商品だった時代です。今はこんなものは展示されていませんが、こういう時代があったということです。これは全部Central Hallです。

あと、もう1つ、Central Hallの手前というか、LVCCを取り囲むように、これは普段は駐車場で使われていると思いますが、セントラルプラザというところがあります。私はここを、これは全部モノレールの駅から撮った写真ですが、定点観測ポイントの1つになっていまして、2009年と2020年と、それから今年ですね、約1年前の2022年です。見ていただくと、2020年はやはり混んでいるのですよね。ものすごくたくさんいろいろなものがたっていて、ほぼ駐車場の線が見えない状態です。ところが、2022年はやはりすごく広く空きスペースがあったということです。それから、2009年の時代はやはりまだまだそういう感じではなくて、ようやくブロガーの人たちがプレスと認められて、その人たちの配信ブースがトレーラーハウスといったかたちでたっていたのが2009年だったかなと思います。こんな感じでどんどん変わっていますので、ここからどうなっているかを見るのが私の1つの観測ポイントです。2009年のところを見ていただくと、今は「WESTGATE」と書いてあるところが「HILTON」と書いてある、少し写真が小さくて見えにくいかもしれませんが、当時これは「HILTON」でした。そんな感じでどんどん変わっていっているということです。

定点観測の重要性

小川:定点観測する場所があると、とても変化が分かりやすいですよね。

川端:はい。ですから、今のポイントは本当にお勧めです。その年がどんな状態かというのがある種一目瞭然な場所ということで言うと、ここのセントラルプラザを見ます。モノレールのこのLVCCの駅を出てすぐのところからこういう写真が撮れるので、ぜひ見てみていただければと思います。

傍島:小川さん、定点観測というのは良いコメントです。定点観測はすごく大事で、川端さんのように毎年行っていらっしゃる方は、今年はテレビが大きいなとか、今年は車が増えたなとか、変化を理解することは結構大事ですよね。定点観測はまさにそんな気がしますね。

小川:ありがとうございます。皆さま、ぜひご質問などございましたらQ&Aのコーナーからお寄せください。よろしくお願いいたします。それでは川端さん、歩き方のヒント2をお願いいたします。

歩き方のヒント2:会場マップ

川端:はい。では、少し巻きでいきますね。ヒント2は会場マップです。先ほど申し上げたように、ものすごく広い会場があって、これは去年のマップを示してありますが、左側に大きくは3つありました。今年もこの3つだと思います。

Tech Eastというのが、先ほど申し上げました、LVCCと言われている、Las Vegas Convention Centerがあるエリアです。Tech Westというのが、Venetian Expoも含めたスタートアップに絡む展示はここが中心になっていると考えていいのかなと思いますが、そこがTech Westです。

そして、一番南にTech Southとありますが、これは私もチラチラ見てはいますが、どちらかと言うと、映像・メディア・クリエイターの関係の方のカンファレンスが中心ですかね。ここはあまり今回の視聴者というか、本日ご参加の皆さまには若干縁が遠いかもしれません。でも、ここで見たいというものがあれば、ぜひ行っていただきたいと思います。大企業が中心なのが、このTech Eastです。ですから、ここが大元のCESの始まりのところですよね。Tech Westに関して言うと、旧Sands、今のVenetian Expoができてからはスタートアップ中心です。また、カンファレンスはVenetianやPalazzoで行われたりもしますので、ここに行くといろいろとカンファレンスがあるかもしれません。その昔はビル・ゲイツがだいたい初日ないしは前夜祭で来てスピーチをするというのがCESの名物だったのですが、今はそれもなくなってしまいました。私はそれをすごくみんなの肩越しか何かで立って見た覚えがあります。また、ホテルで展示している会社もあったりしますので、ここはうまく効率よく、EastはEast、WestはWestでまとめて見ないと、それをばらばらに行き来するとすごく大変なことになりますので、うまくまとめて見ることが1つのポイントです。

傍島:確かに。このWestだけでも1日では足りないぐらいですよね。Eastはもっと大きいですし、1日で行って来てという感じではないですよね。

川端:そうですよね。

シバタ:EUREKA PARKはWestにあるということで合っていますか。

川端:合っています。このEUREKA PARKのVenetian Expoというところの1階と言うんですかね、地上階がEUREKA PARKです。ここは二層構造というか、2階建てになっていて、上のフロアにも展示があったりします。

シバタ:ですから、初めて行かれる方で、大企業系を見たい人はまずEastにあるということと、スタートアップ系を見たい人は基本的にWestに行けばいいということですよね。

川端:はい、おっしゃる通りです。

シバタ:それと、もしラスベガスに行ったことない人がいたらですが、行けば分かりますが、ラスベガスは皆さんが想像しているよりはるかに全てが巨大で、この地図を見ると、EastとWestはすごく近そうに見えると思いますが。

小川:見えます。

シバタ:たぶん歩いたら大変なことになります。交通手段の話はたぶんあとで出てくると思いますが、歩いたら大変なことになりますよね。

川端:本当に大変ですよね。このWestとEastの間は、実はすごく行き来しにくいです。モノレールも実はWest、Venetian Expoに一番いい駅はありません。オフィシャルのガイドにも「モノレールはVenetian Expoに行かないよ」と書いてあります。この間は、いわゆるテックシャトルと呼ばれている、いわゆるシャトルバスが出ていますが、これも混雑しますし、道路も渋滞するしということで、この2つを行き来するだけでも結構時間が取られます。

シバタ:そうですよね。

川端:ということで、WestはWest、EastはEast、まとめて見られるのが一番いいと思います。

服装に注意

シバタ:それから、行ったことがある人は分かると思いますが、ラスベガスの冬はものすごく寒いです。ラスベガスは砂漠なので、砂漠の冬はものすごく寒いのです。夏はものすごく暑いのですが…。ですから、行かれる方は、特に外に出ることはどうしても多いと思いますので、厚着をきちんとされて行くのがいいと思います。すみません、余談です。

小川:なるほど。防寒もしっかりということですね。ありがとうございます。

傍島:これは難しいですよね。会場の中はみんなTシャツです。外はものすごく寒いのですが、中は暑いということで、そこは気を付けなければいけません。

「荷物を預けるクロークはありますか?」

小川:荷物を預けるロッカーはあるのでしょうか。

傍島:いい質問ですね。

川端:いい質問ですね。クロークはありますが、お金を払って預けなければいけないというところです。確かあります。

シバタ:やはりTシャツの上にダウンで行くのがいいのでしょうか。

小川:軽くまとめられる。

川端:そうそう。Tシャツとダウンというのが一番ベストコンビネーションな気がします。

傍島:まさにTech WestのスタートアップがたくさんいるVenetian Expo、EUREKA PARKという入口のところに実はクロークがあります。実は皆さん知らないのですが、そこに荷物を預けられます。それと、Eastの右上の青いところは真ん中のCentralという辺りに実はクロークがあります。スーツケースなどは会場の中に持ち込めませんので、そこは皆さん、本当に荷物はお気を付けて行ってください。小さいスーツケースも中に持ち込めなかったりします。飛行機の入場のときに行う金属探知機のところを通らなければいけないようになっていますので、そこは気を付けたほうがいいですね。

歩き方のヒント3:移動手段

小川:なるほど。では、まずは皆さんクロークを先に見つけてからということですね。川端さん、すみません、この流れで。Q&Aで「会場間の交通手段は何がお勧めですか」ということだったのですが、結果どうすれば一番よろしいということになりますでしょうか。

川端:そしたら、これは実は…。では先にいきましょう。3つ目が移動手段の話だったのですが…。

小川:なるほど。そうですよね。

川端:ここを今のご質問に沿って先に話しますと、ここにあるようなものがあります。それぞれいいところ悪いところたくさんありますが、徒歩はやはり1つ考えなければいけないのですが、これは体力を消耗します。先ほどシバタさんがおっしゃられたように、砂漠ですから寒いんだか暑いんだかよく分からないです。寒いのですが、日差しは強くて。だから、女性の方は日焼け止めを持っていかれたほうがいいと思います。それか、日焼け止め入りの化粧品を持っていかれたほうがいいと思いますが、寒いし、乾燥しているし、体力を消耗します。

一方でモノレールは、Tech Westには行きにくいです。また、ご自身がどこのホテルに泊まるかにもよります。モノレールが利用しやすい場所のホテルだったらいいのですが、モノレールの駅から離れている場合は下にあるようなタクシーやUber、Lyftを使うか、あるいはシャトルバス、これは会場側が用意していて無料です。ただ、タクシーやUber、Lyft、シャトルバスの欠点は渋滞することです。実は今年の1月は人が少なくてスイスイでした。そうすると、タクシーやシャトルバスはすごく快適なのですが、例年は、2020年までのところはもう大渋滞でした。ですから、時間が全然読めません、歩いたほうが早いといったことが起きてしまうところが非常に難しいところでした。

もう1つ、LOOPというのがあります。右側の写真はLOOPのLVCC Central Stationの写真ですが、要はテスラです。テスラ車をトンネルの中を通して、言ってみれば簡易地下鉄ではないのですが、地下自動車というかたちで結んでいるという、そういうものです。これはトンネルを掘る会社、The Boring Companyというのもイーロン・マスクが社長だったと思いますが、こんなものができていて、今年はこれがLVCCのホールを結んでいるところだけではなくて、2駅ほど伸びたそうです。ですから、これもうまく使えるようであれば、ご自身の泊まられているホテルがその近くであれば、これでLVCCにアクセスするというやり方もあると思います。また、LVCCの新しくできたWest Hall、こちらに行くときはCentralからこれに乗る、あるいはSouthに行くときも1駅乗っていくということができますので、これもうまく使っていただくというようなことで、なるべく移動を少なくすることと、それから移動する場合はこういったものでベストなものをうまく使ってください。今年どれぐらい渋滞するかというのは未知数ですから、実は案外渋滞は少ないよということだとすれば、このバスやタクシー、Uber、Lyftを使うというのは1つ選択肢になってくると思います。そうでなければ、モノレールや歩き、LOOPをうまく使うことかなと思います。

シバタ:先ほどの地図でCentralステーションがどこにあるかというのを何となく教えていただけますか。

川端:はい。今、これはカーソルは見えていますかね。

シバタ:はい、見えています。

川端:Centralというのがこの辺(右上)です。先ほど、写真を撮ったモノレールの駅はここです。新しいWest Hallがここです。だいたいこんな位置関係です。そして、Venetianはここ(左側真ん中)です。だから、モノレールはここを通ったあと、ずっとこう来てこう来てこう来てこう来るのですが、近いようにこれは見えるのですが、実は近くありません。ここのモノレールの駅で降りたあと、左側を回ってこういうふうに行かなければいけないのです。だから、ものすごく実は歩く距離は遠いのです。ですから、これは、本当にここだったら、このぐらいの距離だったら歩いたほうが早いということになりますが、近くにね、この近くのこの絵でモーテルなどに泊まっている方はVenetianまで歩いていったほうが早いです。私もそういうふうにしてVenetianまで行ったこともあります。そんなことでかなりここはうまく移動しないと、近いようで遠いです。先ほどお話にもありましたが、すべてが大きいので、小さく見えても実は大きいので、歩くのに時間がかかるというのが実際のところです。

傍島:川端さん、この右上のEastのところ、青いところ、このEastの一番下のところから左上ぐらいまで全部LVCCの中を歩いたら、普通に歩くだけでたぶん40~50分ぐらいかかりますよね。

川端:おっしゃる通りですね。なおかつ人をかき分けながらですから。

傍島:はい、そうですね。

川端:人がいなければもっとスイスイ歩けると思うのですが、人が多いし、いろいろ見ながらですから、これは本当に40~50分はかかって当然という感じです。

傍島:そうですよね。

川端:なおかつ案外真っすぐ行けませんよね。

傍島:そうですよね。人が多くてね、もう真っすぐ行っておそらく40~50分のイメージです。LOOPのテスラに乗れば、地下トンネルでピューッと行きますので、おそらく端から端まで3~5分ですね。

川端:そうです。昨年はそれこそここで見ていただいている通り、人もまばらでした。これは実際に私が乗ったときに撮った写真ですが、人も少なかったのですぐ乗れましたが、今年はこれもすごい行列をするのではないかと思っています。そういうことで言っても、とにかく人が多いし、並ぶし、待つし、渋滞するしということで、とにかく動かないように、動くことを最小限にするというところが大きなポイントになると思います。

もう1つ、とにかく出展者も多いです。今ちょうど映しているスライドは、EUREKA PARKの入口のところにある出展者一覧です。とにかくこれだけの数、EUREKA PARKだけでこれぐらいあるということですから、1つ1つのホールを見ているだけでもものすごく出展者が多いので、ある程度絞り込んで「どれを見たいか」ということを考えてから行かないと大変です。ですから、複数の日見られる方は、「この日はこれをする」というのを決められたほうがいいと思います。そして、会期いっぱいいられる方については、前半の1日目2日目は自分のお目当てのところをざっと回って、最後の日については、撤収していなくなる人も最後の日は出てくるのですが、その日は少しぶらぶらするぐらいの感じで見ていくといいのかなと思います。

もう1つ、これはNorth Hallです。少し見づらいかもしれませんが、Smart CityやIoT、AI、Space Techなど、こういうかたちでスタートアップの展示が、例えばNorth Hallにもあります。そういうことで、ほかのホールにも目を向けていただきたいところですが、先ほど申し上げた通り、ホールとホールをあちこち移動すると大変ですので、固めて見ていただくと一番効率が良いと思います。

小川:ありがとうございます。先ほど移動手段についていろいろご紹介いただいたのですが、皆さん細かいところが結構いろいろ気になっている方も多いようです。まず、「クロークは、WestとEastそれぞれにあるのでしょうか」ということですが、これはそれぞれあるということでよろしいでしょうか。

CES公式サイトLogisticsコーナーは必見

川端:確か公式に出ているのは、VenetianとLVCC Centralだけだったと思います。これはCESの公式サイトのLogisticsというコーナーを案外皆さん見ていないかもしれませんが、Logisticsというところを見ると結構いろいろなことが書いてあって、「ここにクロークがある」あるいは「赤ちゃん連れのお母さんには授乳室はここにあるよ」といったことも全部書いてあります。僕も今回あらためて知りましたが、「エアラインの予約をするときにこのコードを使うと安くなるよ」ということまで書いてあったりします。ですから、CESの公式ページのLogisticsのコーナーは、ぜひ目を通してみてください。

小川:ありがとうございます。そして、先ほどLOOPのご紹介がありましたが、「LOOPの料金は高いのでしょうか」というご質問が来ております。だいたいどのくらいを見ておけばよろしいでしょうか。

川端:LVCCの中は無料、少なくとも今回CESのバッジを持っていれば無料のはずです。ただ、去年はありませんでしたが、新しくホテルのほうまで伸びた2駅分のところは「for a fee」と書いてありますのでそこは有料のようです。ちょっと金額は分かりませんので、これもご自身で見てみてください。LOOPのホームページがあります。

傍島:「1日乗り放題〇〇ドル」といったことを言っていた人もいましたので、調べたほうがいいですね。

小川:なるほど。ありがとうございます。続いて、「バスのSDXは廃止されたのでしょうか」というご質問です。

川端:SDXというのは路線バスのことでしょうか。それであれば、ちょっとそれは分かりませんが、特に路線バスが廃止されているということはないと思います。これはホームページなどで見ていただければと思います。Googleマップなどで検索するときちんとバスも出てくると思いますので、廃止されていないと思っています。それから、「キックスクーターは持ち込めますか」という質問、これはNGです。公式サイトで明確に「動力が付いていようが付いてなかろうが、そういったものを持ち込むのは禁止」と書いてありますので、ご注意ください。

小川:はい。キックスクーターはNGということです。続いて、「モノレールはお勧めの切符などあったりしますでしょうか。(回数券やSuicaのようなもの)」ということですが、いかがでしょうか。

川端:Suicaのようなもの、いわゆるICカードでタッチといったものはありません。前は紙のチケットがありましたが、昨年行ったらほぼなくなっていまして、モバイルチケットになりました。QRコードを読んで、それで自分のスマホで買って、QRコードを改札機にかざすというスタイルになっています。いわゆる回数券というか、何日券、何日間自由に乗り降りできるというようなものがあると思いますので、それを使っていただくといいのかなと思います。自分でスマホで買えますので、券売機のところで行列する必要がなくなりました。そういうことで、事前にそれを調べて買っておくというのが一番いいかなと思います。実は私は買おうと思ったらサーバーがダウンしていて、いつまでもQRコードが出てこないというトラブルを今年1月に経験していますので、これが使えると思う方は、事前に買ってしまったほうがいいかなと思います。

小川:ありがとうございます。お食事につきましては、後ほど川端さんから詳しくご紹介いただきます。

川端:そうですね。

レンタカーで会場へ行くのはNG

小川:続いて、「レンタカー移動者へのアドバイスがあればお願いします。または、レンタカーで行くのですが、駐車場はとめられますか」については、いかがでしょうか。

川端:私はレンタカーで行ったことがないので、この件についてはよく分からないというのが正確な答えです。ただ、先ほど申し上げた通り、渋滞がものすごいです。ですから、ホテルまではレンタカーで行けばホテルには当然駐車場がありますけれども、会場までレンタカーで行く、レンタカーでなくても、いわゆる車で、ご自身の車で行くということが果たしてどれぐらい有効なのかなというのがちょっと分かりません。特に、例えばバスで行こうと思ったけれども、結局混んでいて駄目だからモノレールにする、徒歩にするというのが、自分の車でなければいいのですが、レンタカーや自家用車だとそれができませんよね。自家用車の場合は「この車どうするの?」という話になってしまいます。ですから、今年の混雑状況によっては、結果的にレンタカーや自家用車で回るほうが正解という可能性がないとは言えませんが、2020年までの状況で言うと、それは絶対にあり得ないと思います。

シバタ:たぶんラスベガスの状況から普通にそれなりに人が来ると考えると、レンタカーで行くのはかなり自殺行為に近いと私は思います。空港からホテルまでレンタカーで行くのはいいと思いますが、CESの当日に会場を回るのにレンタカーで行くというのは、私の個人的な感覚からすると120%やめたほうがいいと思います。

小川:120%。(笑)絶対にやめてくださいという。

シバタ:はい。渋滞から抜けられなくなって、駐車場はなくて、迷子になって、どこにも行けなくなって、結局ホテルに戻ることになる可能性がかなり高いと思いますので、個人的には安全を見るのであればやめたほうがいいのではないかと思います。空港からホテルまではいいと思いますが、当日それで回るというのはおそらくあまり良い方法ではないのかなと思います。

川端:僕もシバタさんの意見に5%増しで125%賛同です。

小川:分かりました。ありがとうございます。皆さま、レンタカーだけはやめていただければと思います。たくさんご質問いただいているのですが、川端さんのプレゼンに戻らせていただきます。続いて、歩き方のヒント4から、川端さん、お願いできますでしょうか。

歩き方のヒント4:CES AWARD

川端:はい。では、次にいかせていただきます。時間もなくなってきてしまいますのでいきますと…。これがちなみにWest Hall、新しいホールです。

ヒント4つ目は、CES AWARDというのがあります。この左の画像にあるようなマークがついているものがそれに選ばれているものです。どこから見たらいいか分からない方はこれをマークしていく、これをピックアップして見ていくというやり方があると思います。すでにこれは発表されています。ただ非常に見づらいので、このあとご紹介があると思いますが、Tomorrow Accessがつくったガイドブックも非常に有効な手掛かりになると思いますので、それを見ていただくという方法があると思います。

それから、現地に行ったときにも、だいたいこれはCES AWARDの展示ブースがあり、展示されています。場所は一定していなかったと思いますが、今年2022年1月にはVenetian Expoの2階にこのブースがあったと思います。その前のときはVenetianのボールルームのどこかにあったような気もするので、だいたいVenetianのどこかにあると思います。CES AWARDの展示ブースを見ると、実際にモノがあるものはここで見ることができたりもしますので、事前にチェックして、「これはやはり見ておかなければ」というところについてはそれを先に見に行くというのが1つ、わりと効率的に回るヒントになるかなと思います。

小川:ありがとうございます。

川端:では、次にいきますね。

小川:はい。続いてお食事のことをお願いします。

歩き方のヒント5:食事(昼食)

川端:食事のことも出ていましたけれども、とにかく食事はすごく苦労すると思います。今、写真に出ているのは、これは会場ではなくて、ホテルの中のフードコートで朝食を摂ったときの写真です。今年2022年の1月ですが、これはいくらだったと思いますか。

傍島:(笑)小川さん、どうですか。

川端:どうですか、小川さん、これはいくらぐらいだったと思いますか。

小川:20ドル。

川端:そこまではしなかったです。でも、いい辺りです。15ドルぐらいしました。これは結構高いです。

小川:でもでも、高いですね。

傍島:そうですね。

川端:これはすごく高くて、とにかく強烈にモノは高いです。なおかつ、これは今年の1月の話ですから、その後7%、8%、9%というインフレだと言っていますし、なおかつ円安ですから、今年だったらまさに20ドルの感覚だと思います。

小川:なるほど。

川端:ですから、とにかくコスパみたいなこと、とにかくバジェット(予算)が限られている方はお財布と相談していかなければいけません。それから、会場内のレストランは非常に数が限られている上に並びます。そういうことで言うと、時間のコスト、いわゆるタイパと最近言いますかね、そういう時間とお金の無駄をできるだけ避けたほうがいいかなと思います。ホテルの近くにCVSといういわゆる大きなドラッグストア、巨大なコンビニのような、マーケットのようなものがあります。そこでサンドイッチやバナナなどいろいろなものを売っていたりしますので、例えばそういうものを持っていくというやり方もあるのかもしれないと思います。実際に私もそんなふうにして回ることがあったりします。お食事ができる場所のロケーションも、先ほど申し上げた公式ホームページのLogisticsのところに書いてあるので、それをぜひ参照してください。座る場所については、だいたい傍島さんといつも座りながらコーヒーを飲んでいるのは、このLVCC Centralの2階です。ここは控室や小さなカンファレンスが行われているお部屋が並んでいるエリアがあって、ここにはあまり人が来ないのです。ですから、ここはだいたい座る場所が空いていたりします。

傍島:穴場ですよね。

川端:これからちょっと穴場かなと思うのは、このWest Hallです。これがまだ未開拓というか、約1年前の今年のCESは人が少なかったので、どこが穴場なのかまだ分からなかったので、ひょっとすると、ここは空いている場所があるかもしれないなと思っています。

シバタ:そうですね。僕は待たされるのがすごい嫌いなので、僕だったら、先ほどおっしゃったように、CVSでもいいですし、ホテルの近くで事前にサンドイッチを買って持っていって食べると思います。たぶんランチを注文したり、ランチがサーブされるのを待つのも、日本の感覚でいくと「どれだけおまえら効率が悪いんだ」と怒鳴りたくなるぐらい遅いです。ですから、疲れて歩き回ったあとに、ランチを買うのに30分かかったり、さらに出てくるのに15分かかるといったことを避けたいのであれば、サンドイッチはおいしくないとは思いますが、事前に買えるものを買って持っていくのがおそらく一番ストレスがないでしょう。特に私のように待つのが大嫌いな人にはいいと思います。日本の感覚で物事が処理されることはたぶんほぼありませんので、ぜひそういうかたちで検討してください。すみません。ちょっと脅かしてばかりで申し訳ないのですけれども。

傍島:昼は諦めたほうがいいですね。軽食にして、夜のディナーでおいしいものを食べて。昼間はスナックで乗り切るほうがいいですよね。

シバタ:絶対そうですね。

小川:なるほど。持ち込みはしていいということですよね?

川端:少なくとも公式に駄目とは言われてはいませんし、駄目と言われたこともありません。

小川:なるほど。分かりました。

川端:それから、コーヒーも小さな保温の水筒みたいなものを持っていって、そこに移し替えて自分のバッグに放り込めば、いちいち買う必要がないというか、買うのを待つ必要がないという、そんなことも1つあるかもしれません。液体入りだと機内持ち込みはできませんが、空(から)であれば持ち込めるので、そんなやり方もあるかもしれないですね。

シバタ:それはいいかもしれないですね。ボトルを2本持っていって、1個は水、1個は温かいコーヒーというふうにして、毎朝ホテルで補充していくというのが正しいかもしれないですね。

川端:はい。これは1つお勧めです。

小川:なるほど。ありがとうございます。

川端:では、時間もないので、次へいきましょうかね。

小川:はい。続いてのヒントに、お願いいたします。

歩き方のヒント6:Twitter + eSIM

川端:では、次にいきます。次は、TwitterとeSIMをうまく使ってくださいという話でございます。なぜeSIMかという話ですが、Wi-Fiはとにかく使う人が多くて、Wi-Fiルータがうまく機能するかどうか分かりませんという話です。iPhoneを使っていらっしゃる方であれば、ここ数年で販売されているものは全部eSIMに対応しています。「どう使ったらいいの?」ということは、すみません、それは調べてください。実際、私はもうここのところ、海外に出張のときにはほぼ全世界、アフリカに行くときでもeSIMです。そういうことで、eSIMは非常に優秀ですので、これを使っています。これを使うと、SIMカードを抜く必要がなくて、要は日本からかかってくる電話は今まで通り受けられて、データ通信だけeSIMで現地の通信会社のものを使えるということになりますので、そういうものをするといいと思います。

Twitterは「今何が起きているか」ということを知るのに非常に有益です。2006年にTwitterは創業しているはずですが、私もCESを歩くのに2008年ぐらいからTwitterを使っています。これで「何が起きているか」というようなことをつぶやいてくれている人をうまく見つけだすと、それで非常に効率的に回れたりもするので、ぜひ試してみてください。

もう時間がなくなってきていますので、次に行ってしまっていいですかね。

小川:はい、どうぞ。

川端:もう1つ、これが最後になりますが、現地でもデジタルにしましょうという話です。これは移動距離をできるだけ少なくしましょうということとも絡むのですが、巨大な会場で一番後ろの席で人もよく見えない、人の頭を見ているような状態でカンファレンスにリアルに参加するぐらいだったら、自分が見たいブースにいながら、この左側であれば例えば基調講演、それをライブストリーミングで見るという手もあります。そういうことで、現地からオンライン参加するという選択肢をうまく使ってください。実際に足を運ぶ価値があるのかどうか、「どうしても講演をしている方と会って話がしたい」ということであれば別かもしれませんが、そうではないのであれば、現地参加だからこそうまくデジタルを活用していただくと、先ほども申し上げたような、それだけのために移動する、それで時間を無駄にするというようなこと、あるいは並ぶというようなことも含めて、なくなっていきます。

このデジタルをうまく使っていただくというのは、実は2020年までにはなかったことです。2021年はデジタルだけの開催で、今年2022年は初めてハイブリッド開催だったわけですが、おそらく2023年、来月はもっと洗練されたものになるのではないかなと期待しています。そういうことで言うと、これはコロナ前にはなかったTipsというか、ヒントになります。こういったところをうまく使っていただければと思います。

傍島:いいですね。これは素晴らしいアドバイスですね。現地でデジタルで聞くというのは本当に時間の節約になりますよね。

川端:はい。だからこそ、逆に言うときちんと通信手段を確保していることと、バッテリーが切れないようにしなければいけないというのは、今まで以上に非常に大事なことになっています。そこをうまく使っていただければと思います。

「以上のヒントをもとにプランを立案」ということで、ここに書いてあるのはそういうことでございます。ぜひ満喫してきていただきたいと思います。今年はシルクドソレイユのショーも復活しているようですので、ぜひラスベガスをオンもオフも楽しんできていただきたいなと思います。

小川:ありがとうございます。川端さん、それでは最後に、簡単にまとめをいただいてもよろしいでしょうか。

川端:はい。まとめとしては、各自CESのページを見てくださいということに尽きます。結構いろいろ、「バッジをどう手に入れればいいか」についてもそこに書いてあります。私のお勧めは空港です。空港だと真夜中まで窓口が開いていますので、空港で着いた途端に受け取るのが一番お勧めです。そういうことも含めてCESのホームページ、特にLogisticsのところにいろいろなことが詰まっているので、ぜひ見ていただきたいと思います。簡単ですが、まとめは以上でございます。

小川:ありがとうございます。

米国ではCOVID-19、風邪が大流行。常備薬が重要

シバタ:すみません。僕が話し過ぎていて申し訳ないのですが、今、最後に「会場内でマスクは必須でしょうか」という質問が来ています。マスクするしないはたぶん自由だと思いますが、今、たぶんアメリカ全土だと思いますが、少なくともわれわれがいるシリコンバレー、ベイエリアでは風邪が大流行しています。コロナなのかどうかも誰も検査をしていないので分からないのですが、どのぐらい風邪が大流行しているかと言うと、うちの子どもが風邪を引いたので薬局に薬を買いに行ったら、風邪薬の棚が全部空でした。昨年はみんなそれなりに自粛していたのですが、今年はもうまったく自粛しないで出掛けています。Amazonで薬を買おうと思ったら、薬は1月中旬まで来ないという状態になっていて、全米でおそらく薬の在庫がなくなっているのです。ですから、コロナかコロナでないかというのは置いておいて、とにかく風邪を引かないようにすることと、風邪薬はたぶんアメリカで買えないと思って万が一のためにきちんと持参していただいたほうがいいかなと思います。本当に脅かしまくって申し訳ないのですが、僕も今日、薬局を10軒ぐらい回ってようやく薬が手に入った感じでしたので、皆さんCESに行ってそうなったら本当に大変だと思いますので、薬を持参してくださいということです。

小川:本当に参考になるアドバイスをいただきました。ありがとうございます。

川端:それと併せて、保険もきちんとかけていってください。

小川:旅行保険なども万全にということで、皆さま、安心・安全に回っていただくためにも、その辺もしっかりとケアしていただければと思います。

本日は本当にたくさんのご質問をいただいていたのですが、お時間の関係でちょっとお答えできないかもしれませんが、最初に告知などをさせていただきまして、お時間がございましたら少しでもご返答できればと思います。

それでは最後に告知とアンケートのお願い、次回のウェビナーの告知をさせていただきます。まずは傍島さんから、冒頭にも少しご案内いたしました『CESかんたんガイドブック~2023年版~』のご紹介をお願いいたします。

緊急発売「CESかんたんガイドブック 〜2023年版〜」

傍島:はい、ありがとうございます。先ほど川端さんからお話もありましたけれども、もう本当に出展者が約3,000ある中で「どれから見たらいいのか」というお声がたくさんありました。AWARDを獲ったものから見るのがいいのではないかなと私は考えまして、今回、『CESかんたんガイドブック』を緊急発売させていただきました。これは、Innovation AWARDを獲った454のサービスを全部一覧表にしたというものになります。実際にこのあと見ていただければと思いますが、実際、私も現地に行って面白かったスタートアップに関しては1社1枚ずつの簡単なプレゼンテーションを10枚20枚ぐらいつくりたいと思っていまして、こちらを販売しております。実際の中身については、こういったGoogleスプレッドシート、Excelになっているのですが、見えていますか。まずは歩き方ですね。Tech East、West、Southとあったところで、川端さんもおっしゃっていた、スタートアップの集まっているところで、特にAWARDを獲ったものに関しては、Venetian Expoですね、Tech Westの2階に1カ所にまとまっているので、ここでぜひ見てください。「Booth #56320」と書いていますが、ここに行っていただければというところです。

あとは日本のスタートアップ、J-Startupも1カ所にまとまっていたり、最近は韓国がすごく激しいのですが、いろいろな小さなスタートアップがパビリオンとして集まっている、こんな会場の情報もあります。

実際に今年2023年のAwardを獲ったカテゴリーは、黒でマスクしていますが、一番多かったのは72サービスありました。こういったところを見て、どういうサービスが人気になっているのかという傾向も見てとれるかなと思います。ちなみに6番目は「Home Appliances」となっていますが、そのほか自動車などいろいろなものが並んでいます。

このAwardのリストはWebサイトに行けばこのように一覧表になっていたり、いろいろなカテゴリーで見れるようになっているのですが、これはクリックしてみていただくと分かるのですが、これだけしか情報がないのです。見えますか。大丈夫ですかね。

ここをもう一度行きますね。今度はAwardsです。Awardsも見えるのですが、各社1個1個クリックをして、ふむふむと中身を見てデジタルヘルスでなんとかと英語で全部書いてありますが、なかなか見るのが大変ですので、今回こういったかたちで会社名、サービス名、イメージ、あとは分野、デジタルヘルスなど、それから先ほどあった英語の説明を全部日本語に翻訳をして簡単に付けています。もちろん原文の英語も付けています。それから場所ですね。ブース番号のところで載っている情報に関してはすべてリンクを付けておりますので、どこの会場に行ったらいいかということが分かるようになっています。これはCESの公式のアプリが非常に便利ですので、これをうまく使いながら現地で歩いていただければと思います。

また、このBest of Innovation Awardsというのが17個ありますので、これをまず見ていただいて、どういうものがあるか、興味があるのかというところをチェックいただくということと、Tomorrow Accessのほうでも面白いなと思ったものを50製品チェックを入れましたので、こういったところをまず見ていただいて、皆さんのご興味があるところをチェックしていただければと思います。

このあとはタブごとにまとまっています。例えばDigital Healthの区分です。これは全部Digital Healthだけを集めたものの一覧表です。そのほかVehicle Tech、自動車のテック、こういったところに分けてExcelをつくっております。一目で本当に簡単に見れますので。私自身がこれが欲しいなと思ってつくりました。今、4万4,000円で発売をしているのですが、今回ウェビナーに登録いただいた方には割引クーポンを用意しまして3万3,000円でご提供しますので、ぜひ皆さんご覧いただければと思います。

シバタ:そうですね。私は別に脅かすつもりはないのですが、ラスベガスに行ったことがある方は分かると思いますが、とにかく大きいです。先ほどの地図の一区画がたぶん1キロぐらいあるのではないかというぐらい大きいので、東京だと100mぐらいの感じだと思いますが、そのぐらい大きくて、会場の中を歩き回るのだけでも本当にたぶん大変だと思います。行き当たりばったりでいろいろなところを歩きながら見るという見方ももちろん楽しくていいとは思うのですが、もう1つのやり方は、きちんと事前に予習をして、この日の午前中はここと、ここと、ここに行こうと決めて行くというのもすごく効率的だと思います。自力でそのリサーチをしようと思うとかなり大変ですので、Webサイトもアプリもそこまで情報がよくなくて、先ほどの入賞した企業だけで454社もありますので、そのリストを見るだけでたぶん数日がかかってしまうと思います。ですから、別に僕は傍島さんから何かもらっているわけではありませんが(笑)、先ほどのリストを使っていただいて、事前にどこに行くというのを決めてから行くのがおそらく一番ストレスがないのではないかなと思います。

小川:ありがとうございます。それでは、今回ご登録いただいた皆さまに特別割引クーポンをプレゼントいたします。25%オフの税込3万3,000でご購入いただけますので、皆さまぜひご活用ください。チャット欄にも購入サイト、クーポンコードをお知らせいたします。ぜひ皆さまご活用ください。

また、このあとアンケートにご協力をいただきますと、講演資料をプレゼントさせていただきます。こちらのアンケートへのご協力もぜひお願いいたします。

それでは、あっという間にお時間となってしまいました。たくさんご質問をいただいておりましたが、すべてにお答えしきれず大変申し訳ございません。ぜひ皆さま、公式ホームページなどをご覧いただいて、お気を付けて行っていただければと思います。

それでは、本日の01 Expert Pitchは以上で終了となります。川端さん、シバタさん、傍島さん、どうもありがとうございました。

一同:ありがとうございました。

小川:そして、ご視聴いただきました皆さまもありがとうございました。また次回もぜひご参加ください。そして、皆さまぜひ、よいお年をお迎えください。また来年、元気にお会いいたしましょう。それでは、さようなら。

以上


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