娘がミドルスクールで出会ったDちゃんはメキシコ人。娘とはESLのクラスも、陸上部(Track and Field)も一緒で大の仲良しだった。お互いの母国語が通じない２人は、外国語である英語でコミュニケーションを取る必要があり、交流を深めながら互いの英語力を伸ばし合っていた。
Dちゃんはミドルスクール卒業後に母国であるメキシコへ戻ってしまったのだが、2017年11月にサンクスギビングの休暇を利用してDちゃんのお宅を訪問する機会に恵まれた。Dちゃん一家は４人家族。ご両親と妹のFちゃんにはミドルスクールの卒業式の際に会った事があり、我が家にも遊びに来てくれた。
最初はメキシコ旅行のついでに、Dちゃん一家と会って食事でもできればと考えていたのだが、娘がDちゃんにテキストをすると、是非とも一家で自分の家に泊まってほしいとの返信があった。娘だけならいざ知らず、一家で人様の家にお世話になるのは気が引ける。何かと気も遣いそうなので、何度もホテルに泊まるから大丈夫だと伝えたのだが、心配いらないから絶対に泊まってほしいと言って譲らないDちゃん。そんなに歓迎してくれるならありがたく甘えさせてもらおうと３泊４日の日程でDちゃん一家にお世話になることになった。
とはいえ、基本的に他人の家に泊まることが苦手な夫と私は、出発ギリギリまで本当に大丈夫かとやや不安だったのは事実。後にも先にも人様のお宅に３泊もさせてもらうのはこれっきりだろうという思いの中、メキシコに向けて出発した。
メキシコのグアダラハラ空港に無事到着すると、Dちゃんファミリーが迎えに来てくれていた。感動の再会を果たし、車で空港から１時間ほどのD
ちゃんのお宅へと向かった。そして着いた先はGated Community。敷地の中にあるDちゃんファミリーの家は私たちの想像を超える豪邸であった。Dちゃんファミリーはメキシコのお金持ちだったということを、この時初めて知った。
通いのメイドさんがいるので、基本的に奥さんのBさんは家事を一切しない。私たちが滞在中も外食時以外の食事はメイドのLさんが作ってくれた。お金持ちは普段どんな生活をしているのかということを学ばせてもらうよい機会となった。そしてホテル並みのゲストルームに滞在し、メキシコの観光地を現地の人に案内してもらうという幸運に恵まれたことに心から感謝したのであった。
