01 — 01全体戦略の深掘り
各社がシリコンバレーで行うことはさまざまです。新規事業化を例にとると、以下のようなステップがありますが、どの場合においても全体の戦略を立てることが重要です。
- 目的を明確にしましょう。自社の状況において「何をしないといけないのか?」ここが一番重要です。
- 世の中の情報を集める?
- 具体的に進んでいる案件の対応をする必要がある?
- 新しいスタートアップを探す? => なぜか?
- PoCや出資はあくまでも手段であるため、本当に今何をやるべきかをしっかりと考えましょう。年間スケジュール、今後3年間のスケジュールなどを策定することも大切です。具体的なKPIが見えてきます。
生成AIの普及で、公開情報を集めてまとめる作業は本社でもできるようになりました。現地にいる価値は、人に会う、紹介をもらう、判断材料を持ち帰ることに寄ってきています。この前提で、現地で何をするかの目的を決めましょう。
情報収集
メルマガ・ポッドキャスト・データベース
02 — 01メルマガ
各種、さまざまなメルマガがあります。最初は読むのが大変かもしれませんが、現地のメルマガをたくさん登録しておくことをお勧めします。
比較的読みやすい人気のメルマガ
- TechCrunch:https://techcrunch.com/newsletters/
- PitchBook:https://pitchbook.com/subscribe
- Crunchbase:https://news.crunchbase.com/daily/
- Axios Pro Rata:https://www.axios.com/newsletters/axios-pro-rata
- TLDR:https://tldr.tech/
- The Information(有料。年間の購読料は高めです):https://www.theinformation.com/
02 — 02ポッドキャスト
アメリカは車社会のためか、Podcastも充実しています。自動車を運転している時には英語の訓練もかねてPodcastを聞くこともお勧めです。
比較的聞きやすい人気のポッドキャスト
- TechCrunch:https://techcrunch.com/podcasts/
- TechNewsWeekly:https://twit.tv/shows/tech-news-weekly
- 20VC:https://www.thetwentyminutevc.com/
- All-In:https://allin.com/
- Acquired:https://www.acquired.fm/
- a16z Podcast(The a16z Show):https://a16z.com/podcasts/a16z-show/
02 — 03スタートアップデータベース
スタートアップ情報はデータベース化されています。無料で使える一番簡単なものはCrunchbaseがあり、有料のものも多数あります。
- Crunchbase:https://www.crunchbase.com/
- CB Insights:https://www.cbinsights.com/
- PitchBook:https://pitchbook.com/
- Dealroom:https://dealroom.co/
また、レポートをまとめて提供している会社もたくさんあります。
- CB Insights:https://www.cbinsights.com/
- Tracxn:https://tracxn.com/
- TECHBLITZ(日本語):https://techblitz.com/
02 — 04X(旧Twitter)・SNS・ブログ
著名人はX(旧Twitter)などのSNSやブログでも発信しています。定期的にチェックしましょう。
02 — 05各社ホームページ、決算情報
各社ホームページや決算情報も重要です。会社Blogなども参考になります。
02 — 06生成AIでの下調べ
ChatGPT や Perplexity などの生成AIは、下調べの入口として使えます。知らない分野の全体像をつかむ、関連する会社や人の名前を挙げてもらう、英語の記事や決算資料を要約してもらう、といった使い方です。
- まず生成AIに全体像と候補を出してもらい、気になったものをデータベースや一次情報で深掘りする
- 質問には、自社の目的と前提(業種、時期、地域)を書いてから聞く
- 生成AIでまとめた内容は、元の資料で確かめる。社名・数字・日付は特に、公式サイトや決算資料で確認してから社内に共有する
生成AIの普及以降、現地で見ている限り、特にAI関連ではイベントや人の集まりがサウスベイからサンフランシスコ市内に戻ってきています。人脈づくりでは、市内のイベントも積極的にチェックするとよいでしょう。
03 — 01LinkedInの活用
アメリカでは、日本のような名刺交換ではなく、LinkedInの繋がりつくることが一般的です。LinkedInアカウントは、英語設定にして、自身の経歴なども完全に英語にしておきましょう。
- LinkedInの繋がりを広げましょう。打合せをもった人とはもちろん、イベントなどで知り合った人なども速やかに申請することが重要です。繋がりを申請する際は、必ず挨拶文を入れて申請するようにしましょう。
- 面会したことがない人からもたくさん繋がり申請がきます。駐在着任時はネットワークがないため応じてしまいがちですが、慎重になった方が得策です。今後、いろいろな人脈開拓をしていく中で、LinkedInで誰と誰がつながっているかをみて、連絡先を探すようになります。自身の知り合いから「XXXさんとLinkedInでつながっているようだけど、紹介してくれない?」という連絡がたくさんくることになるため、面識がない人との繋がりを不用意に増やすことはお勧めしません。必ずお互い面識がある方と繋がるようにしましょう。
- イベントなどであった場合には、モバイルのアプリをいれておけば、QRコードで簡単に繋がることができます。「検索窓」の部分をクリックすると出てきますので、事前に確認しておきましょう。
LinkedIn のQRコード
アプリの検索窓の右にあるQRコードのアイコンから、自分のQRコードを表示できます。イベントで会った相手に見せれば、その場でつながれます。
03 — 02イベント/パーティー参加
人脈が広がらない時に個別のミーティングを実施するのは難しいため、イベントやパーティーに参加するのが有効です。イベント参加の目的はいくつかあります。
- 講演に参加して話を聞くことも重要ではありますが、大きなイベントであればその後にネット記事になることも多く、本当に拝聴する必要があるかはよく考えましょう。
- 一方、イベントは世界中からキーマンが集まる貴重な機会です。イベント後に行われるアフターパーティーは、気軽にいろんな人とネットワーキングを構築するチャンスです。カリフォルニアの夕方時間は日本の午前の時間となるため、日本とのミーティングを持つことが多くなりますが、イベントでのアフターパーティーは積極的に参加をしましょう。深夜のパーティーでオフレコ情報が出てくることも多いです。
また、小さなイベントやパーティーは毎日どこかで必ず開催されているので、とにかくたくさんのイベントに参加をして情報収集をしましょう。
- Eventbrite:https://www.eventbrite.com/
- Meetup:https://www.meetup.com/
- Luma:https://luma.com/
- SF Tech Week(例年秋):https://www.tech-week.com/
- Cerebral Valley(AI系のイベント・ハッカソン):https://cerebralvalley.ai/
03 — 03ネットワーキングパーティーの主催
アメリカでは家族ぐるみのお付き合いが多くなります。お子様をお持ちのご家庭では、お子様の友人ファミリーと仲良くなると、ご両親が有名人であることも多いです。このため、積極的にホームパーティーを開催することもお勧めします。ベジタリアンや宗教的に食事の制限がある方なども多く、さまざまな方に気を遣う必要がありますが、良い経験になるでしょう。
また、金曜日の夕方などにハッピーアワーと称して軽く飲み会を開くことも多いです。職場でビールやワイン、簡単なピザなどを準備するだけでもたくさんの人が集まります。特に「お寿司」を用意すると喜ぶ現地の方も多いため、人脈拡大には重要な方法の一つです。
04 — 01社内向け
社内向けに情報配信をする方は多いと思います。情報配信をすることを決めると、常に周りの情報を集めようとするため、自然にニュースなどへの関心も高まります。自分のスキルを上げるためにも、積極的に発信(アウトプット)するようにしましょう。
また、社内向けに配信することは、社内の味方をつける上でも重要です。自身が事業化したいことに関する情報を自然に情報配信の中に含めておけば、その後にプロジェクトを進める時にも仲間を見つけやすくなります。
情報配信は、カジュアルに定期的に配信することが大切で、詳細なレポートを時間をかけて作り込んで時間をかけることも良いのですが、準備をしている間に、状況が変わることも多々ありますので、経営陣も巻き込んで、積極的にカジュアル・頻繁に情報発信することも大切です。
04 — 02社外向け発信
社外向けの情報配信も、情報を入手するためおよびプロジェクトを進行するための仲間作りに重要になります。他社もメディアや自社ホームページなどで記事を公開できれば良いのですが、他にもいろいろな手段があります。
- LinkedIn、SNS(Facebook、X など)
- 個人および自社アカウントで情報を配信します。英語なら特に良いです。
- メーリングリスト
- ベンチャーキャピタルやスタートアップなど、関係しそうな人に月に1回、四半期に1回程度のメルマガ配信を行います。投資実績、協業事例などが有効です。
- イベント
- 年次パーティーを行い、自社の状況を共有する。クリスマスシーズンや大きなイベントでのアフターパーティーなどを開催することが一般的です。
- ニュースレター(Substack、LinkedIn ニュースレター)
- 月1回など決まった頻度で、自社の関心領域の動きと見解を定期的に発信します。社名で検索されたときの信頼の材料にもなります。
04 — 03イベント登壇
スタートアップイベントでは、審査員やパネルディスカッションなどの登壇機会はたくさんあります。英語での登壇は勇気が必要かもしれませんが、世界からはたくさんの人たちが集まるエリアなので、必ずしも英語が得意な人ばかりではありません。勇気をもって登壇にチャレンジすると、いろいろな方からお声がかかりやすくなります。インプットが欲しければ、頑張ってアウトプットするようにしましょう。