日本人のお友達に感謝
英語が全く話せない息子であったが、同じクラスの日本人のお友達が適時通訳してくれるお蔭で「授業で何をやってるのかよくわからない・・・」と言いながらも学校には嫌がることなく通っていた。授業中に作文を書いたりするときは、当然のことながら英語の文章など書けるわけもないので、先生から「T(息子の名前)は日本語で書いていいわよ」と言われ、日本語で書いたものをお友達が簡単に英語に訳してくれていたようだ。中学校に通う娘同様、息子も親切な日本人のお友達に大いに助けられた。
アメリカ人のお友達が声を掛けてくれた!
果たしてアメリカ人のお友達とはコミュニケーションを取れているのか、流石にまだ無理かなと思っていたところ、学校が始まって3日目の下校時に家に向かって歩く私と息子に向かって、1人のアメリカ人の男の子が”Bye, T!(息子の名前)”と声をかけてくれた。息子に聞くと同じクラスのHくんだという。もう息子の名前を覚えてくれた現地のお友達がいるのだと思うと嬉しかった。というか正直感動した。ポケモンとけん玉(当時こちらでちょっとしたブームだった)が大好きなHくんは日本人である息子にとても興味を持ってくれ、住んでいる地域の関係で別々のミドルスクール(中学校)に行くまでの2年間よく遊ぶようになった。
息子の親友たち
もう1人、息子の大の仲良しとなったのが同じくアメリカ人のNくん。Nくんのお迎えにはいつもNくんのおばあちゃん(Aさん)が来ていたのだが、そのAさんと私が下校時にクラス前で子供たちが教室から出てくるのを待っている間に仲良くなったことから交流が始まった。HくんもNくんも息子が思うように英語を話せないことは全く気にする様子もなく、積極的に話しかけてくれるとても心の優しい子たちだった。
Hくんから突然の電話
ある日学校から帰宅した私の携帯にHくんからFaceTime(ビデオ通話)で電話がかかってきたので、「どうしたの?」と聞くと「T(息子の名前)はいる?」と言う。「いるよ」と息子を呼び、しばらくFaceTimeを通して2人が遊ぶ様子を見ていると、Hくんが自分が練習しているけん玉のわざを披露してくれた。「Tもできる?」と聞かれた息子も、自分のけん玉を取り出し、できる技を見せている。時々お互い失敗しては、あはははと笑い合っている様子を見て、言葉が話せなくても子供同士楽しく遊べるものなのだなと嬉しくなった。後日、この話をHくんの母親であるJさんに伝えたら、「えっ、Hったらそんなことしてたの?」と苦笑していた。どうやらHくんは母親の留守中に電話をかけてきたらしかった。
プレイデート企画
息子が現地の子供たちと交流している様子を見るのが母としてとても嬉しかったので、もっと遊ぶ機会を設けてあげたいと思い、プレイデート(Playdate:親にはお迎えの時間を事前に伝え、子供をお預かりして遊ばせる)をよく企画した。どの世界も子供は遊ぶのが大好きだから、お誘いするとみんな喜んで来てくれた。幸い我が家は学校から徒歩2分の距離だったので、プレイデートの日は私が責任を持ってお預かりする子供たちを学校から引き取り、みんなで我が家まで歩いて向かい、お迎え時間まで子供たちを遊ばせた。お迎えの時には息子のお友達のお母さんたちと話す機会にも恵まれ、私自身の友達も増えるという一石二鳥のプレイデート。これは本当にやってよかったと思う。こちらが誘うことで、次回はお友達の家にお誘いを受けることも徐々に増えてきた。とてもありがたかった。