アメリカの郵便受けの旗は何の印?上げると配達員が手紙を集めていく|日本人が知らないアメリカの常識
2026年10月29日

この記事の要点
- アメリカでは、切手を貼った手紙を自宅の郵便受けに入れて旗を上げておくと、配達員が配達のついでに集めていきます。
- 旗の色は赤とは限らず、道路沿いの郵便受けの設計規格では、緑・茶・白・黄・青の系統以外なら何色でもよいとされています。
- 郵便の犯罪を捜査する郵便監察局は、出す郵便物は青いポストに入れるか、郵便局へ持っていくよう呼びかけています。青いポストに入れるときは、その日の最後の集荷の時刻より前に入れるように、としています。
日本では、手紙を出すときは街の赤いポストに入れるか、郵便局に持っていきます。アメリカでは、自宅の郵便受けから手紙を出せることがあります。目印は、郵便受けに付いた小さな旗です。
一軒家の前の道ばたに立つ郵便受け(mailbox)には、横に旗の形をした印が付いていることがあります。この旗を上げておくと、配達員への「出したい郵便物が入っています」という合図になり、配達のついでに手紙を集めていきます。
日本人が知らないアメリカの常識を解説するシリーズです。これまでの回は連載のページにまとめています。
旗を上げると「集めてください」の合図
アメリカの郵便は、連邦政府の独立機関であるアメリカ郵便公社(USPS:United States Postal Service)が扱っています。ここで紹介するUSPSの決まりは、シリコンバレーのあるカリフォルニア州でも同じです。
USPSによると、旗が上がっていれば、配達員は配達のついでに郵便物を集めていきます。切手を貼った手紙を郵便受けに入れて旗を上げておけば、郵便局やポストまで行かずに出せます。
逆に、旗が下がっていて、その日にその家へ届ける郵便物がなければ、配達員は郵便受けの中を確かめなくてよいことになっています。旗を上げ忘れると、入れた手紙がそのまま残ることがあります。
郵便受けが道路沿いではなく玄関先にある場合でも、配達員は郵便物を届けるときに、中に入れた手紙を集めていきます。
配達員に渡せるのは、料金分の切手が貼ってあり、大きさや重さが決まりの範囲に収まる郵便物です。切手だけで料金を払う郵便物で、重さが10オンス(約280グラム)または厚さが2分の1インチ(約1.3センチ)を超えるものは、郵便局の窓口に持っていく必要があります。
旗の色は赤とは限らない
郵便受けの旗は、赤と決まっているわけではありません。色は家によって違います。
USPSが2015年に定めた、道路沿いの郵便受けの設計規格(USPS STD 7C)では、配達員への合図の旗(carrier signal flag)は、緑・茶・白・黄・青の系統以外なら何色でもよいとされています。望ましい色は蛍光オレンジで、郵便受けの本体の色とはっきり見分けられる色にすることも求めています。
同じ規格では、旗は郵便受けを正面から見て右側に付けることになっています。
なお、アパートなどには、何軒分もの郵便受けを1か所にまとめた集合郵便受け(cluster box)もあります。旗はありませんが、USPSによると、一部の集合郵便受けには「Outgoing Mail(出す郵便物)」と書かれた差し入れ口があり、配達員がふだんの配達のときに集めていきます。
郵便監察局の呼びかけは「青いポストか郵便局へ」
街角や郵便局の前にある青い箱が、日本の赤いポストにあたる公共の郵便ポスト(collection box)です。

ただ、アメリカでは、ポストや郵便受けから郵便物が盗まれる事件が問題になってきました。
USPSと郵便監察局(USPIS:U.S. Postal Inspection Service。郵便に関わる犯罪を捜査する、USPSの法執行機関)は2023年5月、郵便物の盗難への対策を強めると発表しました。発表によると、青いポストなどの郵便受けから郵便物が大量に盗まれる事件は増えていて、2022会計年度には3万8,500件ありました。
同じ発表では、届いた郵便物も出す郵便物も郵便受けに置いたままにしないよう呼びかけ、郵便局の中で出すことや、配達員に手渡しすることなどを、安全な出し方として挙げています。郵便監察局も、出す郵便物は青いポストに入れるか、郵便局へ持っていくよう呼びかけています。青いポストに入れるときは、その日の最後の集荷の時刻より前に入れるように、としています。
まとめ
アメリカでは、切手を貼った手紙を自宅の郵便受けに入れて旗を上げておくと、配達員が配達のついでに集めていきます。旗が下がっていて、その日に届ける郵便物がなければ、配達員は中を確かめなくてよいことになっています。
旗の色は赤とは限らず、道路沿いの郵便受けの設計規格では、緑・茶・白・黄・青の系統以外なら何色でもよいとされています。郵便監察局は、出す郵便物は青いポストに入れるか、郵便局へ持っていくよう呼びかけています。青いポストに入れるときは、その日の最後の集荷の時刻より前に入れるように、としています。
なお、本記事の内容は2026年10月時点のものです。
情報源
USPS FAQ – Outgoing Mail Pickup
USPS Handbook M-41 City Delivery Carriers Duties and Responsibilities(2019年6月)
USPS FAQ – What is a Cluster Box? What is a Parcel Locker?
Federal Register – Standards Governing the Design of Curbside Mailboxes(USPS STD 7C・2015年8月14日)
U.S. Postal Inspection Service – Identity Theft
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