アメリカのランチはとっても簡単

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数ヶ月前から私の朝のお弁当作りが至極シンプルになった。これまでいわゆる日本のお弁当(ご飯&おかず数種類)を持参していた息子がある事件(?)をきっかけにアメリカンスタイルのシンプルランチを希望したからだ。

ある日息子をいつもどおり下校時に迎えに行くと、車に乗り込んだ息子が開口一番「いやー、今日はひどい目に遭ったよ」という。「どうしたの?」と尋ねると、「ランチボックスにやられた!」とのこと。詳しく聞くとお弁当箱の中に入っていたポン酢(ミニ容器に入れていた)がどういうわけか漏れてしまい、ランチバッグをひたひたに濡らし、数学の授業中そのまま教室の床に垂れてしまったらしい。

息子曰く、「『なんか臭えな』と思っていたら原因は俺だった!」とのこと。コロナ禍ということもあり、必ず除菌用ウェットティッシュを登校用のリュックに忍ばせていたことが幸いして、どうにか床をきれいに拭き取ることができたようだが、なんともバツが悪かったようだ。

食事に関してはTHE 日本男児の息子は和食が大好きで、学校に持って行くお弁当も小学校時代から通算7年近くにわたっていわゆる日本のお弁当が主流であった(もちろんお箸もケースに入れて持参)。周りの子たちのランチはというと、これが至ってシンプル。息子によるとミドルスクール(中学)時代からの仲良しのMくんは「一生ピーナッツバターサンドを食ってる感じ」とのことだし、私がこれまでに子供の学校行事の付き添いの時に見た子供たちのランチも基本的にサンドイッチ1個とか「シリアルバー&りんご」のような感じで、ランチに手間暇をかけるという文化でないことは確かである。

サンドイッチにしてもパンの間にハムが1枚挟まってるだけとか、栄養バランスを考えてランチを用意している様子はあまり見受けられない。事実、小学校時代にハムだけを挟んだサンドイッチを持ってきていたSちゃんの母親は「うちの子は野菜が嫌いなの」と平然としていた。良いか悪いかは別として、このようなシンプルな内容で良いのなら、慌ただしい朝の時間帯にランチを用意することがさほど苦にならないのは事実。

実際に私も日本式のお弁当を作っていた時は前の晩から翌日のお弁当に使えるようなおかずを取っておいたり、寝ながら「明日のお弁当は何にしよう?」と考えていたりと、頭の中がお弁当のことで占められる割合が大きかったのだが、最近はサンドイッチ、もしくはおにぎり2個(→ちょっとだけ日本)というシンプルランチに移行したお蔭で、すっかり朝のランチ作りが楽になった。

息子の方もジップロックに入れただけのアメリカンスタイルランチだとそのままリュックに入れられるので、今までのようにランチバッグを別で持つ必要がなく、両手が空いて快適になったようで、割と気に入っている様子。親子でWIN-WINの状況なので、息子の高校卒業までこのスタイルが続きそうである。

ちなみに大学生となり、すでに家を離れた娘はこちらに来てまもなくアメリカ式を希望した。日本式はお弁当箱を開けた時にぷーんとおかずの匂いが周りに漂うのが嫌だからとの理由であった。娘の場合は日本式ランチからアメリカ式に変わるまで1ヶ月もかからず、息子の場合は約7年。姉弟でもこれだけ違うのが面白い。

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