娘のアメリカンハイスクールライフ

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社交的で積極的な性格の娘は、中学校最終学年(8th)に入ってから1年間の英語猛勉強の末、高校に入学して1週間でESLのクラスを抜けた。

とはいえ高校に入学してから最初のうちは、まだまだネイティブの友達や先生の英語は何を話しているのかよくわからなかったことも多いと思う。私などは在米歴7年となっても、未だに若者が話す言葉はよく理解できないというのが正直なところだ。

ある時、見ていたテレビの中で若者が使っていた”dope”という単語がわからず、隣にいた娘に意味を聞くと「イケてる!みたいな意味」との答えが返ってきたので、「じゃあ、ママも今度使ってみようっと」と言ったら、慌てて「ママは使っちゃダメ!」とのこと。「なんで?」と尋ねると、それは若い男の子が「すっげぇ!」とか「やっべぇ!」みたいな感じで使ってこそサマになるのであって、決して私のような40代後半の女性が使うような言葉ではないとのことであった。これだから外国語は難しい。。。

娘の高校生活は2016年8月から2020年5月までであったが、その間にいわゆるアメリカの高校生らしい行事を娘のお陰で私たちもたくさん経験することができた。フットボール観戦、Sweet 16 Birthday Party等いろいろあるが、特に思い出に残っているのがHomecomingやPromなどの学校主催のパーティー行事だ。

こうしたパーティーの時、男女のカップルであれば男の子が女の子の家に迎えに行き2人で会場へ向かうが、特にボーイフレンドやガールフレンドがいない子たちは友達同士のグループで会場へ出向く。そして会場へ行く前に大体誰かの家に集合して軽く食事を済ませてから、みんなでパーティーへ行くのだ。会場へは子供たちを迎えたホストの家の両親が車で皆を引き連れて送っていく。

最初のうちはホストになってくれた娘のお友達の家までドレスアップした娘を送っていくだけだったが、2017年11月のHomecoming Partyの時にはついに我が家が娘を含めて7人の女の子をホストする役となった。

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みんなで仲良く夕食
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お気に入りのドレスでポーズ
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なぜか組体操しちゃいます!


パーティーは夜開催され、大体夜中の12時頃に解散となるのだが、子供たちはパーティー開始時間の約2時間前にホスト役の家に集合する。みんなで簡単な夕食を済ませ、ひとしきりおしゃべりしたり、遊んだりしてからパーティー会場に向かう。夫の協力のもと、2台の車に分かれて会場へと向かったのだが、いかんせん車の運転が苦手な私。しかも夜で視界が悪い中、よその大切なお子様を乗せての運転は本音を言えば避けたいところであったのだが、ここは娘のために頑張るしかないと覚悟を決めた。

ちょっと辛かったのは私の車の助手席に乗ったHちゃんが、とても性格の良い子で道中よく私に話しかけてくれたのだが、ただでさえ運転が苦手で必死に安全運転に努めている私にとっては、Hちゃんの問いかけに運転中に英語で返事をするというのは至難の技なのであった。。。(本当にそのぐらい私は運転が苦手なのだ)とにもかくにも無事に子供たちを会場に送り届けることができてよかった。

翌年、2018年11月のHomecoming Partyでは驚きの出来事があった。Homecoming Partyでは毎年9thから12thの各学年の人気者の男女(Homecoming Court)が投票で選ばれるのだが、なんと11th代表に娘が選ばれたのだ!3年前に英語も話せぬまま日本からやって来た少女がアメリカの高校でHomecoming Courtに選ばれるという快挙!アメリカという国に温かく迎えられたことを娘自身が一番実感したことであろう。

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Homecoming Courtに選ばれた娘とSくん
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2019年4月のプロム

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