アメリカで人に面会するということ

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日本人との面会

私の仕事は投資をすることだったので、仕事をする上では人脈が命です。アメリカに来てまずやったことは、いろんな人への挨拶回り。アメリカではほとんど人脈がないので、後輩に色々とアレンジしてもらいながら面会のアポを取っていきます。ご想像のとおり、日本では大きな会社だったため、日本の人たちとは会社の看板が活きてアポ取りも簡単。面会しても、「アメリカでも頑張ってください。是非何かご一緒しましょう」とほぼ皆さん好意的。日本ではそれなりの事業経験もあったので、何の違和感もなくいろんな人たちと面会をして、気分良く過ごせていました。(ここが大きな勘違いw)

ローカルの人との面会

今度はローカルの投資家などとの面会をしていきます。こちらはもちろん英語での面会。基本的にローカルの人たちは後輩の知り合いなので、皆さん暖かく迎え入れてくれますし、穏やかな雰囲気で進みます。しかーし、面談はなかなか自分の思うようにはいきません。

まずは自己紹介。ここは自分で英語で準備していたので、汗をかきながらも何とか最初は話せますが、出てくる質問は「”あなた”は何をやったのですか?」「”あなた”はこれから何をやりたいのですか?」と、質問は会社ではなく”あなた=個人”です。会社としてやるべきミッションは話せるものの、私として話せることはほとんどありませんでした。残念な日本人サラリーマンです。話せると思った英語もメジャーリーグのアメリカでは全然通じず、向こうが話すスピードも100MPH(160km/h以上)を超えてくるので、目を見つめられると何を聞かれたかも全くわかりません。

「あ”ぁ”〜〜〜〜、俺、全然何もできねぇ。。。。」

本当に悲しくなります。向こうが話していることは20%ぐらいしか理解できず、自分が話したいことは5%ぐらいしか話せず、どうやって仕事をしていけば良いのでしょうか?これまで培ったプライドはズタズタに切り裂かれてしまいます。

ローカルの人は基本的には暖かく、「頑張れよ。何か私にできることがあったら教えてね」とキラキラした白い歯スマイルで接してくれます。それがまた悲しいし悔しい。。。また、ローカルの人と2回目に再会する難しさをこの時は知る由もありませんでした。。。(別途また書きたいと思います)

大御所との面会で闘争心に火がつく

シリコンバレーにいらっしゃる日本人の大御所と呼ばれる人たちとも面会の約束をしていきましたが、大御所の方達はそう易々と会ってはくれません。会社の名前があるものの、「時間があったら会いましょうねー」とうまくかわされてアポすら取れません。さらにタチが悪いのは、アポを段取りしてくれる後輩に「なんでうまくアポを取ってくれないんだろう?」と他人のせいにする始末。今から思うとなんて恥ずかしい心構えだったのでしょう。

その後、某大御所の方とは何度か連絡をして、ようやく「X月X日◯時だったらお会いできますよ」と言われて面会にいきました。大御所の方はもちろん物腰が柔らかく、暖かく話をしてくれますが、ローカルの人と同じように「あなたは何がしたいの?」「でもどうせすぐ帰任になるんでしょ?」という雰囲気をヒシヒシと感じます。私は「日本に戻るつもりはありません」と覚悟だけは十分だったので、自分が成し遂げたいことをお話して(それでも当時は不十分)、気合だけは伝わったのか、その後も懇意にしていただきました。ですが、「あなたは日本では出来た人かもしれないが、アメリカではどうなの?」ということを婉曲に指摘されながら、「くっそー、絶対いつか見返してやる」という思いで家路についたのでした。。。

アメリカでは、無駄なプライドを捨てて、1から頑張るしかないと思ったことを思い出しますね。(但し、この話はまだまだ序章。。。)

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