以前、こちらでも書いたが、アメリカに来た当初は、現地の人々との交流を積極的に行っていたが、本来内向的な性格の私は、賑やかな集まりよりも静かな空間で本を読むのを好む。コロナのロックダウンで人との交流が制限された時も、それほど困らず、むしろずっと家にいられることに幸せを感じていた。
すっかり誰も遊びに来ない生活に慣れたため、コロナ後も以前のようなホームパーティーはほとんど開催していない。アメリカで3軒目となる現在の家に招いたのはほんの数組だけだったのだが、12月のクリスマスパーティーで訪れたP夫妻の家に持参した料理のお皿を忘れ、奥さんのNさんから「このお皿は次にそちらの家に行く時に返すから、日程を決めて!」とテキストで連絡があり(笑)、久しぶりに我が家で友人たちとディナーをすることになった。
P夫妻とは共通の友人を通じて知り合い、かれこれ7年ぐらいの付き合いになる。奥さんのNさんと旦那さんのFさんは共にとても社交的で、しょっちゅう人を自宅に招いたり、面白そうなイベントを企画しては誘ってくれるありがたい友人だ。
パーティーのたびに様々な人と交流し、ゲストが退屈しないようにしっかりケアするP夫妻には見習う点が多い。普段は家の中で靴を脱いでいるはずだが、ゲストを招くときは気を遣わせないように、自分たちが靴を履いて出迎え、ゲストに靴を脱ぐことを求めない。
毎回招待しているゲストも老若男女、人種も様々で、彼らのおかげで私たち夫婦も多くの知り合いができた。とてもありがたい。そして何よりも見習いたいのが、彼らのパーティーはだらだらと長引かないこと。ある程度の時間になると、上手にゲストにお開きの時間であることを示唆する(これは奥さんのNさんが”All right …”と言って手をパンパンと叩くのが合図)ゲストも心得たもので、その合図と共に自分が去るべき時間であることを悟る。
まったりと遅くまで続くパーティーには体力的についていけない更年期の私にとって、Nさんの見事な仕切りは本当にありがたい。
さて、我が家でのディナー当日は、P夫妻を見習って、私たちも靴を履いて友人たちを出迎え、そのまま家に上がってもらった。今回は私がメインの料理を準備し、ゲストにはサイドディッシュを用意してもらう形にしたので、さほど料理のメニューに頭を悩ませることなく、比較的余裕を持って友人たちを迎えることができた。(すっかり味をしめたので、次回からも基本は持ち寄りにしようと思う。歳を重ねるにつれて、とにかく無理はしないのが一番と思う今日この頃)
久しぶりの友人たちとのディナーは楽しかった!皆、それなりの年齢なので、飲み過ぎることも食べ過ぎることもなく、会話を楽しむ大人の会食といった感じ。ちょっと面白かったのは、Nさんが我が家にあった日本のウイスキー「白州」を飲んでみたいと言って初トライしたところ、いたくお気に召した様子だったこと。(その間、夫のFさんがやや心配そうな顔でNさんを眺めていたのが印象的)
多少酔っても、時間の感覚は正確で19時過ぎには「そろそろお暇するわ」とお土産用に差し上げた「白州」ミニボトルをご機嫌に抱えて、夫のFさんと共に去っていったNさん。さすがです、先輩!