アメリカの貯蓄率は日本より高い?数字で見る家計の貯蓄の実態|日本人が知らないアメリカの常識
2026年10月8日

この記事の要点
- アメリカの貯蓄率は2024年に6.3%で、日本の0.8%(2024年度)より高くなっています(計算方法は異なります)。
- アメリカの貯蓄率は年によって大きく動き、2020年は15.3%、2022年は3.5%でした。
- 400ドルの急な出費を現金か同等の手段で払うと答えた大人は63%、どんな手段でも払えないと答えた人は12%でした(2025年)。
収入のうち、貯蓄に回した割合を「貯蓄率」といいます。2024年の数字で並べると、アメリカは6.3%、日本は0.8%(年度)でした。
アメリカの商務省経済分析局(BEA)と、日本の内閣府の統計です。日米では統計の計算方法や対象期間が異なるため、厳密に同じ条件での比較ではありませんが、公表された数字ではアメリカのほうが高くなっています。
一方で、連邦準備制度理事会(FRB)が2025年10月に行った家計の調査では、400ドルの急な出費を現金か、それに準ずる手段で払うと答えた大人は63%でした。どんな手段でも払えないと答えた人は12%です。
日本人が知らないアメリカの常識を、日本との違いから解説するシリーズです。これまでの回は連載のページにまとめています。
貯蓄率:アメリカのほうが日本より高い
商務省経済分析局(BEA)の個人貯蓄率は、税金を払い、消費などに使ったあとに残った額が、可処分所得に占める割合です。2024年は6.3%、2025年は5.4%でした。
年によって大きく動きます。2020年には15.3%まで上がり、2022年には3.5%まで下がりました。
| 年 | アメリカの個人貯蓄率 |
|---|---|
| 2019年 | 7.3% |
| 2020年 | 15.3% |
| 2022年 | 3.5% |
| 2024年 | 6.3% |
| 2025年 | 5.4% |
内閣府の家計貯蓄率は、細かい計算の決まりは違いますが、考え方は同じ数字です。2024年度で0.8%、2020年度で10.6%でした。2025年度の年次推計は、まだ公表されていません。
400ドルの急な出費:「現金かそれに準ずる手段」で払うと答えた人は63%
貯蓄率は、国全体の収入と消費から計算する数字です。これに対して、連邦準備制度理事会(FRB)の調査は、大人一人ひとりに、いまの家計の状況をもとに「400ドルの急な出費があったら、どうやって払いますか」と尋ねています。
手元の現金や預金で払う、クレジットカードで払って次の請求で全額を払う、と答えた人を合わせて、「現金かそれに準ずる手段」で払う人としています。残りの人は、借りる、何かを売る、または払えない、と答えました。
連邦準備制度理事会(FRB)はこの質問を、2013年から毎年、10月から12月の間に行う家計の調査で尋ねています。始めた2013年は50%でした。ところが、2021年には68%まで上がりました。2022年から2025年は、63%で変わっていません。
400ドルの急な出費について、現金かそれに準ずる手段だけで払うと答えた人の割合と、それ以外の払い方の回答の割合をまとめました。いずれも、アメリカの大人全体のうち、そう答えた人の割合です。現金以外の払い方は複数回答です。
| 払い方 | こう答えた人の割合 |
|---|---|
| 現金や預金で払う。または、カードで払って次の請求で全額を払う | 63% |
| カードで払って、分けて返していく | 15% |
| 家族や友人から借りる | 10% |
| 何かを売る | 7% |
| いまは、どんな手段でも払えない | 12% |
どんな手段でも払えないと答えた人の12%は、2024年の13%から少し下がりました。
連邦準備制度理事会(FRB)は、現金があっても、ほかの出費に備えて現金を手元に残すために、別の払い方を選んだ人がいる可能性がある、と説明しています。つまり、この数字は払い方の回答であって、払える能力そのものを測ったものではありません。
同じ調査では、病気や失業などに備えて、3か月分の生活費を貯めていると答えた大人は55%でした。2021年の59%から下がっています。
まとめ
貯蓄率の数字では、アメリカは2024年に収入の6.3%を貯蓄に回しており、日本の0.8%(年度)より高くなっています。
一方で、アメリカでは、400ドルの急な出費を現金かそれに準ずる手段で払うと答えた大人が6割強で、どんな手段でも払えないと答えた人が1割強います。
アメリカのクレジットカードの払い方については、カードの残高の回で解説しています。
なお、本記事の内容は2026年10月時点のものです。
情報源
連邦準備制度理事会(FRB) – Economic Well-Being of U.S. Households in 2025 – Savings and Investments
連邦準備制度理事会(FRB) – Economic Well-Being of U.S. Households in 2025(報告書PDF)
連邦準備制度理事会(FRB) – Survey of Household Economics and Decisionmaking 2025 Codebook(調査票・PDF)
米商務省経済分析局(BEA) – Personal Saving Rate
米商務省経済分析局(BEA) – NIPA Table 2.1 Personal Income and Its Disposition
米商務省経済分析局(BEA) – NIPA Handbook Chapter 2: Fundamental Concepts(PDF)
内閣府 – 2024年度国民経済計算年次推計(フロー編)ポイント(PDF)
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