テックニュース2026.08.20読了 約5分

Waymo、次世代ロボタクシー「Ojai」を3都市で全利用者に開放

Waymo、次世代ロボタクシー「Ojai」を3都市で全利用者に開放


Waymo、次世代ロボタクシー「Ojai」を3都市で全利用者に開放


Waymoは8月19日、次世代ロボタクシー「Ojai(オーハイ)」をロサンゼルス、フェニックス、サンフランシスコの3都市で全利用者に開放したと発表しました。

Tomorrow Accessが拠点を置く米サンフランシスコ・ベイエリアでは、今回の開放前から、運転席に人が座った状態で試験走行するOjaiの姿がちらほら見られていました。街で目にしてきた新型車両が、いよいよ誰でも乗れる段階に入ったことになります。

Ojaiは製造・運用・保守のコストを抑えることを狙った新型車両です。

Alphabet傘下のWaymoにとって、ロボタクシー事業の規模拡大と収益性改善に向けた重要な節目とみられます。



配車は当面マッチング方式、車両が揃えば選択制に

3都市の利用者は、配車を依頼した際に新型のOjaiが割り当てられることがあります。当面は車種を選べませんが、Waymoは台数が十分に揃った段階で、従来型のJaguar I-PaceとOjaiを利用者が選べるようにする方針です。

TechCrunchが同社広報担当者の話として伝えたところでは、商用車両群のOjaiは現在約300台です。Waymoは2026年内にデンバー、ラスベガス、サンディエゴにもOjaiを投入する計画を明らかにしています。

Ojaiの乗客向け運行は2026年6月10日に始まりました。5月28日の一般利用者向け展開の発表を経て、当初は3都市の一部利用者を対象に、一部の乗車を無料で提供しながら段階的に対象を広げてきました。



第6世代Waymo DriverとGemini、Jaguar車両からの世代交代

Waymoはこれまで、英Jaguarの電動SUV「I-Pace」を改造した車両を主力としてきました。同社のロボタクシーは現在、米国11都市で運行しています。

Ojaiには第6世代の「Waymo Driver」が搭載されています。複数の車種に対応できるモジュラー設計が特徴とされ、車内では刷新されたユーザーインターフェースに加え、グーグルのAI「Gemini」が乗客向けアシスタントとして機能します。



中国Zeekr製の車体、関税を抱えて量産へ

Ojaiの車体は、中国Geely傘下のEVブランドZeekr(ジーカー)が製造するミニバンです。Waymoは2021年にZeekrと提携し、ロボタクシーや配送バンを想定した車台「SEA-M」をベースに車両を開発してきました。乗り降りしやすく、安価に製造でき、ほぼ休みなく走り続けられる耐久性を狙った設計です。

TechCrunchによると、中国で生産される車両には米国の高い輸入関税が課されるため、Ojaiの導入コストは押し上げられています。ベース車両は中国のコネクテッドカー技術を搭載しない状態で出荷され、米国到着後にアリゾナ州の工場で自動運転システムを組み付ける流れです。

同メディアによると、船積みに関する詳細な記録を分析している調査会社MoffettNathansonは、Waymoが2026年末までに5,000台のOjaiを米国に持ち込むペースにあると推計しています。2026年7月だけで725台が輸入されたとされ、実現すれば現在のJaguar車両群の2倍超にあたる規模です。

Waymoは2026年5月の発表で、アリゾナ州メサの工場で年間数万台規模の生産能力を目指すとしています。安価な専用車両の量産は、規模拡大と黒字化に向けた布石とされています。

米国ではZooxが乗客輸送車両で初の商用配備免除を獲得する など、専用設計車両による商用展開の競争が加速しています。



OjaiとJaguar I-Paceの違い

両車両の主な違いは次のとおりです。

項目Ojai(新型)Jaguar I-Pace(従来型)
車両タイプZeekr製の電動ミニバン英Jaguarの電動SUVを改造
製造体制中国のZeekrが車体を製造し、米アリゾナ州の工場で自動運転システムを搭載市販車両をWaymoが自動運転仕様に改造
自動運転システム第6世代「Waymo Driver」を初搭載従来世代の「Waymo Driver」
車内体験刷新されたユーザーインターフェースとAIアシスタント「Gemini」従来のユーザーインターフェース
位置づけ製造・運用・保守のコストを抑えた次世代の主力候補長年の主力車両
展開状況ロサンゼルス、フェニックス、サンフランシスコで全利用者に開放(約300台)Waymoの既存車両群の主力として運行中


今後の注目点

OjaiとJaguar I-Paceを利用者が選べるようになる時期は、車両数の確保状況次第でまだ示されていません。デンバー、ラスベガス、サンディエゴへの投入も「2026年内」とされるのみで、具体的な日程は公表されていません。

輸入関税がコストに与える影響と、調査会社が推計する5,000台ペースが実際に維持されるかが、量産段階に入る同社の収益性を占う材料になります。



情報源

Waymo – Same Driver, new vehicle: Welcoming our first rider trips in the Ojai

Waymo – Say hi to new Ojai in-car experience

Waymo – Oh hi, meet Ojai

TechCrunch – Waymo’s cheaper, next-gen robotaxi is now open to all riders in these three cities


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