テックニュースTomorrow Access2026.11.04読了 約5分

光インターコネクトとは?MarvellがLumentum買収へ

光インターコネクトとは?MarvellがLumentum買収へ


光インターコネクトとは?MarvellがLumentum買収へ

この記事の要点

  • 米半導体大手のMarvellが11月2日、光インターコネクトの部品をつくるLumentumの買収で合意しました。
  • Lumentum株1株にMarvell株4.5株を割り当て、想定企業価値は1,150億ドル、10月28日終値比の上乗せは約23.9%です。
  • 完了は2028年上半期の見込みで、両社の株主と規制当局の承認が条件になっています。


米半導体大手のMarvell Technologyが2026年11月2日、光インターコネクトの部品をつくるLumentumを、株式交換で買収することで合意したと発表しました。想定される企業価値は1,150億ドルです。

光インターコネクトは、チップやサーバーの間のデータのやり取りを、電気ではなく光で行う技術です。両社が買収の理由に挙げる「電気の配線から光へ」の流れを整理します。


光インターコネクトとは 銅の配線を光に置き換える技術

AIの計算では、多数のチップをつないで1つの大きな計算機のように動かします。チップ同士でやり取りするデータが増えるほど、つなぐ配線の性能が全体の速さを左右します。

これまでの主流は銅の電気配線です。Marvellの発表は、一度に送るデータ量の要求が急速に増える一方で、銅による接続には物理的な限界があり、光の技術への移行が加速していると説明しています。

光インターコネクトでは、電気の信号を光に変えて送ります。Nvidiaの技術ブログによると、1チャネル200Gb/s(ギガビット毎秒)の世代では、スイッチのチップから外付けの光モジュールまでの電気の経路で、信号が最大22dB(デシベル)弱まります。補正の回路も要るため、1つの接続口で30Wを使うことが多いとしています。

そこで開発が進むのが、光の部品をチップと同じパッケージに載せる光電一体パッケージ(CPO:Co-Packaged Optics)です。Nvidiaは、電気の経路が短くなることで、損失は約4dB、消費電力は最小で9Wまで下がると説明しています。


MarvellとLumentumが持ち寄る電気と光の技術

Marvellは、データセンター向けの電気と光の接続用チップ、ネットワークのスイッチ、顧客ごとに設計するAI向けチップを手がけています。Lumentumは、高性能のレーザー、光トランシーバー(電気と光の信号を変換する部品)、光回路スイッチ、化合物半導体の製造に強みを持ちます。

発表によると、Lumentumの株主は1株につきMarvell株4.5株を受け取ります。Lumentum株1株あたり約1,132ドルに相当し、買収の観測が市場に出る前の10月28日の終値を基準に、約23.9%の上乗せです。

統合後の持ち分は、Marvellの株主が約67%、Lumentumの株主が約33%になります。両社は、統合後のTAM(獲得可能な市場規模)を5,500億ドルと見積もり、年10億ドルを超えるコスト削減効果も見込んでいます。

TechCrunchは、テック業界の歴史でも最大級の買収の一つだと報じ、2022年に発表されたマイクロソフトによるゲーム大手Activision Blizzardの買収(約687億ドル)などと並べています。


Nvidiaによる両社への20億ドルずつの出資

今回の2社には共通点があります。AI向け半導体大手のNvidiaが、2026年3月に両社へそれぞれ20億ドルを出資すると発表していました。

Lumentumへの出資は3月2日に発表され、Nvidiaは先端のレーザー部品を数十億ドル規模で購入する約束もしています。Marvellへの出資は3月31日に発表され、Nvidiaは出資済みとしています。両社はチップ同士をつなぐ技術「NVLink Fusion」での提携と、シリコンフォトニクス(半導体の上に光の回路をつくる技術)での協力も打ち出しました。

Marvellのマット・マーフィー(Matt Murphy)会長兼CEOは、AIインフラが光の接続へ根本的に移りつつあるとし、「一世代に一度」の機会だと述べています。両社は、電気と光の技術を一体で設計(co-design)し、最適化した光の製品を量産できると説明しています。一方で、統合後にどの製品から出すのかは、発表文では示されていません。


今後の注目点

買収の完了は2028年上半期の見込みで、両社の株主の承認と、規制当局の承認が条件です。承認の手続きがどう進むかが焦点です。

統合後にどの製品から電気と光の一体設計を出すのかは、発表文では示されていません。

※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、投資助言・投資勧誘を提供するものではありません。個別銘柄の売買を推奨するものでもありません。


情報源

Marvell – Marvell and Lumentum to Combine, Creating a Category Leader in AI Connectivity

SEC – Lumentum Form 8-K Exhibit 99.1

NVIDIA – NVIDIA Announces Strategic Partnership With Lumentum to Develop State-of-the-Art Optics Technology

NVIDIA – NVIDIA AI Ecosystem Expands as Marvell Joins Forces Through NVLink Fusion

NVIDIA Technical Blog – Scaling AI Factories with Co-Packaged Optics for Better Power Efficiency

Microsoft – Microsoft to acquire Activision Blizzard

TechCrunch – In one of the largest deals in tech history, Marvell buys Lumentum for $115B


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