灼熱のLabor Day Weekend(1)

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9月5日(月)はLabor Dayのため、3連休だったアメリカ。コロナ前は毎年Labor Day BBQを企画して、大勢の友人と集まる機会を作ってくれていたアメリカ人の友人夫妻がいるのだが、コロナ以降はお休み。我が家もコロナが始まって以来、ほとんど家に人を招いていない。

3連休を利用して小旅行に出かける人も多いが、我が家は土曜日に夫と息子がゴルフに出かける以外は家でのんびり過ごす予定でいた。そして日曜日の朝、事件は起きた。夫婦で6時過ぎに起床し、静かで平和な朝を楽しんでいたのだが、7時過ぎにインターネットが突然ダウンした。「えっ、停電?」と思っているとなぜか電気のついている部屋と消えている部屋が混在。冷蔵庫や炊飯器などの電化製品はほぼ全滅。家の電力の半分がダウンするという何とも不思議な現象が起きた。

最初は住んでいる地域全体で停電にでもなったのかと思ったのだが、どうやら我が家だけの問題らしい。現在の家には約2年前に引っ越してきたのだが、数年前に内装がリフォームされたばかりなので部屋やキッチン、バスルームには満足しているものの、あいにく電気系統のリフォームはしていなかったようで、その弱さには何度となく泣かされてきた。

引っ越してすぐに、ほぼ新品ときいていた乾燥機が動いたり、動かなかったりを繰り返し、幾度となく修理依頼をした結果、問題は乾燥機ではなく、家のブレーカーに問題があることが判明した。そのブレーカーは素人である私が見ても、異様に古いことはすぐわかる。おそらく今回も古いブレーカーが突然働きをやめたのは容易に想像ができた。

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かなりのold style breaker

現在の家の管理は大家指定の不動産屋が行なっているため、何か問題がある時はその不動産屋にアプリで連絡が取れるようになっている。(過去2軒は直接大家に連絡をしていたが、現在の家の大家にはまだ会った事がない)当然のことながら、アプリを利用して担当の不動産屋に緊急の修理依頼を出した。

しかし、ここはアメリカ。しかもLabor Dayの3連休の真ん中の日曜日に働いている人がいるはずもない。緊急修理依頼は出したものの、3連休中に返信が来ることはないことを確信した。そしてサービス世界一を誇る日本のように「困ったときはこちらへ」的な緊急連絡先などここアメリカにあるはずもない。アメリカ滞在7年を過ぎた私たち夫婦は自分たちで何とかこの苦境を乗り切るしかないということをいとも容易く受け入れたのであった。(このあたりはだいぶ逞しくなったと思う)

運悪く当日の昼間の気温は約40度に届くかという灼熱地獄(→普段、こんなに暑いことはない)冷蔵庫には3連休に備えて買い溜めした食料品がたくさん詰まっている。家の全てのコンセントをチェックした結果、奇跡的にキッチンがある1階と同じリビングに3箇所だけ生きているコンセントを見つけた。(キッチン内のコンセントは全滅だが、隣のリビングのコンセントに電気が流れている箇所があった)

何としても冷蔵庫の食べ物だけは死守したいと思い、家中の延長コードをかき集めて、生きているリビングのコンセントから延長コードを3本繋げて何とか冷蔵庫の電源は確保した。これで食糧はセーフ。あとは全く効かなくなったエアコン、このネット時代にインターネットを使えないという不便を耐え凌ぐだけとなった。3連休を利用して、最近Huluで見ていた”Younger"というコメディーを家のテレビで楽しむという私の計画があっけなく頓挫したのは言うまでもない。

幸い携帯は使えたので、仕事で必要なインターネットは携帯のhot spotを利用して、何とか問題解決。あとは外気が約40度という過酷な状況を家族で乗り切るのみ。とにかく皆で石像のようにじっとして動かず(動くと汗をかくので)、冷凍庫にあった葡萄シャーベットを食べて身体を冷やした。

2階にある主寝室と子供たちの寝室2部屋の電気もつかないので、夜はリビングで使っていたLEDライトのキャンドルを使ったが、息子曰く、「暗過ぎて宿題をこなせる明るさではない」とのこと。必然的に一家4人で電気がついていた1階のリビングに集まって、じっと暑さを凌ぐ構図となった。

灼熱のLabor Day Weekend (2) に続く

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