Anthropic「Claude Opus 5.5」発表、単価2割下げ・比較表でFable超え
2026年9月22日

Anthropicは2026年9月22日、AIモデルの最新版「Claude Opus 5.5」を発表しました。前モデル「Opus 5」(2026年7月24日発表)から約2カ月での更新です。
料金面では、AIが処理するテキスト量の単位である「トークン」あたりの単価を20%引き下げました。これとは別に、同社の標準設定で一般的な作業をこなした場合の費用は、Opus 5より40%少なくなるとしています。
性能面では、「Claude Fable 5.1」を、公表した比較表の9指標すべてで上回りました。
Claude Opus 5.5の料金と速度——単価は2割減、作業の費用は4割減
AnthropicはOpus・Sonnet・Haikuに加え、「Fable」も提供しています。Fable 5.1は100万トークンあたり入力10ドル・出力50ドルです。
Claude Opus 5.5の料金は、100万トークンあたり次のとおりです(カッコ内はOpus 5)。
・入力:4ドル(5ドル)
・出力:20ドル(25ドル)
・プロンプトキャッシュの読み出し:0.20ドル(0.50ドル)
・プロンプトキャッシュの書き込み:5ドル(6.25ドル)
プロンプトキャッシュは、同じ指示文や資料を繰り返し使うときに、2回目以降を安く処理する仕組みです。読み出しの料金は60%下がりました。
冒頭の「40%減」は、単価の値下げ幅ではありません。同社の標準設定で一般的な作業をこなしたときの費用全体を、Opus 5と比べた数字です。同社は、単価が下がったうえに1つの作業で使うトークンも減るため、全体で40%下がると説明しています。
出力の生成速度は、Opus 5より30%以上速いとしています。Sonnet 5.5とHaiku 5.5も「数週間以内」に続く予定です。
Fable 5.1を上回った主な4指標と、「結論を先に書く」文章
Anthropicの比較表では、Fable 5.1の値が載った9指標すべてでClaude Opus 5.5が上回っています。主な4つは次のとおりです。
| 指標 | Opus 5.5 | Fable 5.1 | Opus 5 |
|---|---|---|---|
| Terminal-Bench 4.0(エージェント型のコーディング) | 66.4% | 55.8% | 52.3% |
| GDPval-AA v2.1(知識労働・モデル同士の比較から算出する点数) | 1846 | 1735 | 1708 |
| OSWorld 2.0(コンピューター操作・partial) | 81.8% | 80.7% | 74.0% |
| Chartography(図表の読み取り・ツール使用時) | 89.0% | 88.4% | 83.4% |
コーディングでは10ポイント以上の差がある一方、ほかの2つは1ポイント前後の差です。Anthropicは、社内での利用では、Fable 5.1との差はスコアが示すより小さいとしています。
文章の書き方も変え、最も重要な情報を冒頭に置いて、Opus 5より読みやすくしたとしています。
開発ペースを抑える方針と、Opus 5.5にかかる制限
Claude Opus 5.5は、Anthropicが「フロンティア(最先端)の開発ペースを抑える」と呼びかけてから初めてのモデルです。ダリオ・アモデイCEOは2026年9月に公開したエッセイで、AIの能力が高まる速度を意図的に抑え、安全対策が追いつく時間をつくるべきだと主張しました。開発を止めるのではなく、得た時間を安全性の研究などに充てるという考え方です。
エッセイでは今後の取り組みとして、外部の評価チームに社員並みのアクセスを認め、発見した内容をAnthropicの編集なしに公表する権利を与える方針も示しました。同社はこれを、他社の対応を待たずに単独で実施するとしています。
Opus 5.5自体には、次の制限がかかります。
・生物学とサイバーセキュリティの能力が「Claude Mythos 5.1」(Fable 5.1と同じ基盤モデルで、安全策の水準が異なり、審査済みの利用者に限定提供する版)と同程度のため、Fable 5.1と同様の安全策が適用されます
・通常のソフトウェア開発の中で、自分のコードの不具合を見つけて直すことはできます
・一方で、多くのサイバーセキュリティ作業は旧モデルのOpus 4.8に振り向けられます
公開前には、外部の評価機関METRとFrontier Designがテストしました。
今後の注目点
Sonnet 5.5とHaiku 5.5は「数週間以内」とされ、具体的な公開日はまだ示されていません。
Anthropicは、安全確保で公共政策が果たす役割を支える取り組みについて、詳細を「近く共有する」としています。アモデイCEOが示した外部評価チームの受け入れが、どのような形で進むかも焦点です。
情報源
Anthropic – Introducing Claude Opus 5.5
Anthropic – Introducing Claude Opus 5
Dario Amodei – We Must Pace the Frontier
TechCrunch – Anthropic releases Opus 5.5 with lower prices and Fable-level performance
当社のメールマガジンでは、シリコンバレーの最新トレンドやビジネス戦略に関する情報を発信しています。現在は配信システムの障害のため、新規のご登録と配信を一時停止しています。再開しだい、このサイトでお知らせします。


