ついに“運転手いらず”の時代へ ー シリコンバレーで走り始めたロボタクシー Waymo の現在と未来 ー

ついに“運転手いらず”の時代へ ー シリコンバレーで走り始めたロボタクシー Waymo の現在と未来 ー


【ロボタクシーが日常へ──未来の交通がシリコンバレーで現実に】

シリコンバレーでは、自動運転の最有力企業 Waymo(ウェイモ) が街中を走り、無人タクシーがすでに生活の一部として浸透しつつあります。



【特集】Waymoとは何か?

Google生まれ・世界最先端のロボタクシー

■ Waymoの始まりは2009年のGoogle

Waymoは、Google内部の「Self-Driving Car Project」として2009年にスタート。

2016年にAlphabet傘下の独立企業として正式にWaymoが発足しました。

主な歩みは以下のとおりです:

2009年:Googleが自動運転研究を開始

2015年:無人運転の公道テストで成功

2016年:Waymoとして独立

2018年:アリゾナ州フェニックスで試験サービス開始

2020年10月:世界で初めて完全無人タクシーサービスを一般公開(フェニックス)

2023~2025年:サンフランシスコ、LA、オースティンなど主要都市にテスト走行エリアを拡大

Waymoは、「人を安全に運ぶ」未来型交通サービス企業として進化を続けています。



【現状】シリコンバレーではすでに日常の風景に

湾岸エリアでは白いWaymo車両が日常的に走行しています。

・アプリで呼ぶ操作はUberと同じ感覚

・到着した車には運転手がいない

・車内モニターでルートを確認

・発進~停止までAIが自動で制御

移動のストレスが大幅に減り、「一度乗ると人間ドライバーのタクシーには戻れない」という声も出始めています。

Waymo外観



【技術】なぜWaymoはここまで“安全”なのか?

Waymoは、以下のような高度な技術を組み合わせています:

・LiDAR・レーダー・カメラの センサーによる360°認識

・AIが歩行者・車両の軌道をミリ秒単位で予測

・実走行データは累計数千万マイル規模

・急ハンドル・急ブレーキの極小化で滑らかな運転

・人間でありがちな居眠り・飲酒・注意散漫がゼロ

こうした徹底した安全設計により、「人間より安全」と評価されるケースも増えています。



【乗車体験レビュー実際に編集部記者が乗ってみた

Tomorrow Access 編集部記者が実際にWaymoに乗車し、そのリアルな体験を報告します。

■ 編集部記者のコメント
無人ということで、最初はやや緊張しましたが、実際に走行し始めると安全な走行で全く不安を感じませんでした。

カーブや車線変更が非常に丁寧で、運転は終始安定。停車時のブレーキも滑らかで、正直自分よりも運転が上手いと思いました(笑)。

日中と夜間どちらも利用してみましたが、特に視界の悪い夜間には人間が運転するよりもよほど安心な気がしました。

また、運転手との会話やチップの心配が不要な点も、予想以上に快適でした。今後はますます利用回数が増えそうです。

Waymo車内の様子
夜間の運転も安心


【展望】Waymoはどこへ向かうのか?

■ ① 2025年11月に発表された新都市(計3都市)

2025年11月、Waymoは以下の3都市で走行テストを開始すると発表しました:

・ミネアポリス(ミネソタ州)

・ニューオーリンズ(ルイジアナ州)

・タンパ(フロリダ州)

※この段階では「商用サービス開始」ではなく、 “テスト走行の追加”に関する発表です。商用サービスは最短で 2026年以降 とされています。

出典:TechCrunch(2025年11月20日)
https://techcrunch.com/2025/11/20/waymo-enters-3-more-cities-minneapolis-new-orleans-and-tampa/



■ ② 2026年以降に予定されている都市拡大(計13都市)

Waymoは2026年に、以下の都市での展開を予定しています:

・ダラス(テキサス州)

・デンバー(コロラド州)

・デトロイト(ミシガン州)

・ヒューストン(テキサス州)

・ラスベガス(ネバダ州)

・マイアミ(フロリダ州)

・ナッシュビル(テネシー州)

・ニューヨーク(ニューヨーク州)

・オーランド(フロリダ州)

・サンアントニオ(テキサス州)

・サンディエゴ(カリフォルニア州)

・シアトル(ワシントン州)

・ワシントンD.C.



■ ③ 国際展開に向けた計画

・ロンドン(英国)

東京(日本)

これらの都市でも、商用化に向けたテストや計画が進行中です。



【Waymoがもたらす業界変化の可能性】

・運転手の人件費ゼロ

・24時間稼働可能

・安定した品質の運転が常に提供可能


これらの特性は、タクシー・ライドシェア業界の再編につながる可能性があります。



【まとめ】“未来の足”はすでに走り始めている

Waymoは、移動の概念そのものを変えようとしている企業です。

編集部記者が体験したように、

・安全性

・静音性

・気遣い不要

・チップ不要


というロボタクシーの特徴は、多くの人の支持を集め、都市の交通を大きく変えるポテンシャルを持っています。

Waymoの進化は、“未来の話”ではなく、いま目の前で起きている変革です。



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